『令和』に託された宿題!主婦層が振り返る、働く女性と平成~しゅふJOB総研調査~ 課題は「法制度の整備」31.5% 平成は「良い時代だった」43.6%、「働き方の選択肢が多くなった」47.3%

2019年4月1日

株式会社ビースタイル


主婦に特化した人材サービス『しゅふJOB』(事業運営者:株式会社ビースタイル/本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)の調査機関しゅふJOB総研は『働く女性と平成』をテーマに働く主婦層にアンケート調査を行いましたので以下にご報告します。(有効回答数1000件)


調査結果概要

1.働く女性にとって、平成とは「良い時代だった」3.5% 「どちらかといえば良い時代だった」40.1%
2.平成を振り返り良かったと思うこと「働き方の選択肢が多くなった」47.3%
3.平成を振り返り良くなかったと思うこと「法制度が整備されなかった」31.5%
4.フリーコメント①:平成を振り返り良くなかったと思うこと「その他」より
5.フリーコメント②:働く女性の平成「良い時代・良い時代ではない」理由

働く女性にとって、平成とは「良い時代だった」3.5% 「どちらかといえば良い時代だった」40.1%

グラフ1


平成を振り返り良かったと思うこと「働き方の選択肢が多くなった」47.3%

グラフ2


平成を振り返り良くなかったと思うこと「法制度が整備されなかった」31.5%

グラフ2


フリーコメント①:平成を振り返り良くなかったと思うこと「その他」より

◇平成を振り返り“働く女性にとって「良くなかった」と思うこと”に「その他」と回答した人の声
 (年代:就業形態 ※全員女性)

・保育園に入りにくくなった(40代:公務員/団体職員)
・変に働かなければいけない雰囲気も出てきた(30代:派遣社員)
・非正規から正規への変更は厳しい(40代:契約社員)
・日雇い派遣が禁止されて、単発の仕事がやれなくなった(40代:派遣社員)
・悪い部分でも男性と同等になってきたのでは‥(50代:派遣社員)
・女性の活躍という名のもと女性の負担が増えた(30代:フリー/自営業)
・働いて、あたりまえ、と、感謝されなくなった(50代:パート/アルバイト)
・女性が働かないと家計が成り立たなくなった家庭が多くなった(30代:パート/アルバイト)
・いまだに、セクハラ、パワハラが存在する。正社員と非正規労働者の差が極端(40代:今は働いていない)
・専業主婦が肩身が狭くなった(50代:派遣社員)
・「良くなかった」と感じていない(50代:SOHO/在宅ワーク)
・男性側の意識変化が遅い(30代:派遣社員)
・総合的には改善されていない(50代:今は働いていない)
・女性が変な権利を主張し始めたのが見ていて嫌だった(40代:フリー/自営業)
・非正規雇用者が増え、低賃金の人が増えた(40代:フリー/自営業)
・まだまだ子供がいる女性が働きやすい環境とは程遠いと思います(40代:今は働いていない)
・上司や上の世代は昭和脳(30代:派遣社員)
・育児、介護、仕事、家庭の板挟みになっている人が多い気がします(30代:今は働いていない)
・子どもを諦める人が増えた(50代:派遣社員)
・実際はまだまだ活躍できてない(40代:派遣社員)

フリーコメント②:働く女性の平成「良い時代・良い時代ではない」理由

◇フリーコメントより(年代:就業形態 ※全員女性)

< “働く女性にとっての平成” について「良い時代だった」「どちらかといえば良い時代だった」と回答した人の理由>
・結婚しても、出産しても働く事が普通になったから。寿退社という話も聞かなくてよい時代となったから
 (50代:今は働いていない)
・選択肢が増えて、働きたい人のニーズが叶うようになったから(40代:正社員)
・昭和よりは確実に進歩していると思うため(40代:正社員)
・女性の管理者も増えた(50代:派遣社員)
・時短が増え、幼稚園などで延長保育などが増えたので(40代:パート/アルバイト)
・主婦派遣に登録でき、子育て中でも働く機会が与えられたから(40代:派遣社員)
・少なくとも育休や育休手当は整備された(40代:正社員)
・昔に比べて、はるかに働きやすくなっている(60代:派遣社員)
・女性は家事でと言う固定概念がなくなり男のひとも以前より家事をしてくれるようになった
 (40代:パート/アルバイト)
・結婚にしろ仕事にしろ、女性が我慢しなくても良くなった(40代:パート/アルバイト)

< “働く女性にとっての平成” について「良い時代ではなかった」「どちらかといえば良い時代ではなかった」と回答した人の理由>
・バブルがはじけ経済的に滞っている時間が多かった。最近景気が良くなったというが全く実感がない
 (50代:パート/アルバイト)
・まだまだ働きづらい、生きづらい。性別、年齢などの差別、偏見がある(40代:今は働いていない)
・腰掛けなど揶揄された時代の方がある意味良かったのではと感じるため。
 仕事も家庭もと負担だけが増えたよう(40代:派遣社員)
・主張が強く、面倒な人が増えた(40代:派遣社員)
・女性の管理職は世界と比べて少ないし、まだまだ女性が働き安い環境になるには課題が山積みだから
 (40代:SOHO/在宅ワーク)
・一長一短。物価上昇率に比べると時給が上がっていない(40代:派遣社員)
・育児や介護で休む人が増えすぎ、独身女性に仕事のしわ寄せが多くなり非常に迷惑してる
 (50代:今は働いていない)
・働き方改革なんてうそ|主婦が働かなくても生活できるお金が欲しい(50代:パート/アルバイト)
・就職氷河期世代は置き去りで、1億総活躍とかついていけない(40代:今は働いていない)
・非正規雇用が とても増えたし、共働きも増えた。昭和の方がいい時代だった(40代:パート/アルバイト)

< “働く女性にとっての平成” について「わからない」と回答した人の理由>
・人によって、生活状況や、やりたいお仕事も違い、感じ方が違うから(50代:今は働いていない)
・女性の社会進出がはたしてよいのかどうか?と思ってるから(40代:パート/アルバイト)
・時給は上がっているが、日雇い派遣や派遣業務は色々な決まりごとが増えて働きにくくなっているから
 (40代:今は働いていない)
・子育てと仕事との両立が難しい点は昭和から変わっていない気がするから(50代:パート/アルバイト)
・女性がどうこうより、学歴、年齢なので(40代:パート/アルバイト)
・働き方改革など、前進部分もあるが、セクハラなどの問題もたくさんあったので、どちらとも言えない
 (50代:今は働いていない)
・今の世の中、あーしたらコレダメみたいなこと多すぎて良くわかりません。簿記のシステムみたい
 (40代:パート/アルバイト)
・以前に比べれば変わったが、もっと大きな変化を期待していたので現状には物足りなさがある
 (60代:パート/アルバイト)
・会社で働く女性にとっては、よいこともあったでしょうが、専業主婦の立場はむしろ落とされてしまったのでは
 (50代:契約社員)
・就職氷河期を経験したので、あまりいい思い出は無いが、楽しそうにしている人も周りにはたくさんいたので
 (30代:パート/アルバイト)


しゅふJOB総研 所長 川上敬太郎より

 およそ30年続いた平成が終わり、元号は新たに令和へと変わります。働く女性にとって平成とはどんな時代だったのか。働く主婦層に振り返ってもらったところ、良い時代だったと感じている人たちが43.6%だったのに対し、良い時代ではなかったと感じている人たちは26.5%と、良い時代だったと感じている人の方が多い結果となりました。

 働く女性にとって平成の良かったところ、として最も多くの人が挙げたのは、「働き方の選択肢が多くなった」という項目です。その後に「女性が働きやすくなった」「女性活躍が推進された」と続きます。昭和の終わりに制定された男女雇用機会均等法や労働者派遣法から始まり、現在の働き方改革につながる一連の取り組みが評価につながっているのではないかと思います。

 一方、働く女性にとって平成の良くなかったところ、として最も多くの人が挙げた項目は「法制度が整備されなかった」。しかし、「その他」を選んだ人はその上を行く比率となっています。「その他」の内容を具体的に記述してもらったところ、中には「良くなかったと感じていない」や「わからない」という回答もありましたが、その多くは「保育園に入りにくくなった」「総合的には改善されていない」「専業主婦が肩身が狭くなった」など、多岐にわたりつつも個人の力だけでは改善することが難しい内容でした。

 「働き方の選択肢が多くなった」のは歓迎されるべきことですが、この項目を選んだ人の数はまだ半数に届きません。一方、平成の間に男女雇用機会均等法や働き方改革関連法8本などが改正され、女性活躍推進法も制定されたにもかかわらず「法制度が整備されなかった」と答えた人が3割を超えています。これを裏返せば、働き方の選択肢を増やし続けつつ、必要な法制度を実効性のある形で整備することが平成から令和に託された宿題だと言えるのではないでしょうか。そしてさらに、平成の良かったところをもっと伸ばし、良くなかったところを改善すること。それらの課題への取り組みはすべて、平成から令和に託された宿題なのだと考えます。

川上所長


<しゅふJOB総研 所長 川上敬太郎プロフィール>
1997年愛知大学文学部卒業。テンプスタッフ株式会社(現パーソルホールディングス)に入社し新規事業責任者等を歴任。転職後、執行役員としてキャリアカウンセリングやマーケティング部門を統括するなど、営業・経営企画・人事といった人材サービス事業のほぼ全てのセクションに携わる。業界専門誌『月刊人材ビジネス』では営業推進部部長 兼 編集委員を務め、人材ビジネス企業の経営者に向けた勉強会を企画運営。2010年株式会社ビースタイル入社。2011年より現職。
人材サービス業界の『声なき声』を社会に届けるインタラクティブメディア『ヒトラボ https://www.facebook.com/hitolabo.jinzai/』及びフェイスブックグループ『人材サービスの公益的発展を考える会 https://www.facebook.com/groups/jinzai.koueki/』主宰。有識者として内閣府 規制改革会議 雇用ワーキンググループ勉強会への参加、男女共同参画センターでの講演など、主婦人材の活躍推進や人材サービス業界のあり方について積極的な意見提言を行う。

◇委員等 厚生労働省 委託事業
平成29~30年度:民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職促進検討会」委員
平成29~31年度:労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラム検討委員会」委員

一般社団法人 日本人材派遣協会
派遣事業運営支援委員会委員(平成20~21年)、派遣事業運営支援部会員(平成24年)

◇メディア出演歴 NHK あさイチ 解説/フジテレビ みんなのニュース『ふかぼり』 解説/テレビ朝日 ビートたけしのTVタックルパネラー出演、他新聞・テレビ・雑誌などでコメント多数

◇寄稿・連載歴 日本経済新聞:私見卓見『日雇い派遣は主婦を助ける』(寄稿)/時事通信『働くデキる女性たち』(連載)/マネープラス:『ワークスタイルの見つけ方』https://moneyforward.com/media/special/shuhunohonne/(連載)など

▼ヒトラボ資料館 『是々非々』 http://zezehihi.wix.com/jinzai


■調査概要
調査手法:インターネットリサーチ(無記名式)
有効回答者数:1000名
調査実施日:2019年3月13日(水)~2019年3月15日(金)まで
調査対象者:ビースタイル登録者/求人媒体『しゅふJOBパート』登録者

<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、 もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」
そんな志のもとにつくられた研究所です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために定期的なアンケート等の調査を実施、結果を社会に発信しています。

※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/category/report/
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ

<株式会社ビースタイルについて>
企業理念は~best basic style~時代に合わせた価値を創造する。創業以来、主婦の雇用をのべ10万人以上創出してきた『しゅふJOB』や時短×ハイキャリアの働き方を実現する『スマートキャリア』など人材サービス事業を主軸とし、スーパーフード“モリンガ”のプロデュースなど、新たに事業領域を広げながら、日本の幸福度向上に全力で取り組んでいるソーシャルカンパニーです。



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本プレスリリースに関するお問い合わせ先

(株)ビースタイル広報担当:柴田・兒玉・川上
〒160-0022東京都新宿区新宿2-3-10 新宿御苑ビル 6階
Mail:pr@b-style.net ホームページ:http://www.bstylegroup.co.jp/
※当リリースに関して、所長 川上へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください。

※本リリースの引用の際は、必ず「しゅふJOB総合研究所調べ」とクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。