社会保険適用の従業員規模:撤廃に「賛成」が「反対」の2倍/従業員数51人以上へ拡大で「給与を高くしたい」22.9%
2024年9月3日
ビースタイルグループ
仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関『しゅふJOB総研』(運営会社:株式会社ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)は『社保拡大』をテーマに、仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層にアンケート調査を行いましたので以下にご報告します。(有効回答数:420件)
調査結果概要
1.2024年10月から、社会保険適用の対象企業が従業員数51人以上に拡大されると「知っていた」63.8%
2.対象企業が51人以上に拡大されると「今より給与を高くしたい」22.9%
3.社会保険適用にあたって、従業員数の規模要件は「撤廃した方がいい」28.6%
4.フリーコメントより
1.2024年10月から、社会保険適用の対象企業が従業員数51人以上に拡大されると「知っていた」63.8%
2.対象企業が51人以上に拡大されると「今より給与を高くしたい」22.9%
3.社会保険適用にあたって、従業員数の規模要件は「撤廃した方がいい」28.6%
4.フリーコメントより
◇フリーコメントより抜粋(年代:就業形態)
・扶養の関係があるため変に触らないでほしい(40代:パート/アルバイト)
・考え方は人其々だと思いますが、今保険料の負担が生じても年金として受け取る額が増えるなら仕方ないとも思います(50代:パート/アルバイト)
・扶養内で働きたい人、事情がある家庭もある中でこの適用拡大は、政府が税金を搾取する対策だとしか感じなかったです。これでは、扶養内の方は働き控えが起き、企業は新たな人材確保のため人件費・求人広告等の費用が上がり、結局犠牲になるのは中小企業なのではないのかな?と疑問です(40代:正社員)
・適用拡大については異論はないが、社会保険料が高すぎる。何のために消費税をどんどん上げているのか?(40代:パート/アルバイト)
・将来年金が貰えるかも分からないのに、家計がギリギリで貯蓄も出来ない中、社会保険で手取りを取られても将来安心できるのか不安しかない(40代:フリー/自営業)
・配偶者控除をやめて、成人はみんな社保か国保に入ればいい(50代:パート/アルバイト)
・結果的に私たちにメリットがあるのかわからない(30代:今は働いていない)
・小さな中小企業にも福利厚生を整えろということでしょうが、この不景気で大変なんじゃないですか?(60代:パート/アルバイト)
・小規模の会社にとっては、保険加入を義務付けされることが困難かも知れないので、事業者が選択する権利があった方が良いと思う(50代:派遣社員)
・今まで扶養内におさまるように仕事をセーブすることが多かったので、社会保険適用拡大にもっと大きなメリットがあれば賛成したい(30代:パート/アルバイト)
・健保・厚年を自身でかける事のメリットをもっと周知した方がよい(50代:今は働いていない)
・フルタイムで働くパート従業員やたくさん働きたい方にはよい制度かもしれないが、元々扶養範囲内で働きたい場合は素直に喜べないし、この制度は望まない(50代:パート/アルバイト)
・家庭との両立、体力的にも、8時間以上などの長時間勤務は厳しい。時給がもっと高くなれば、5、6時間程度の勤務でも、社会保険料が引かれてもなんとかなるかもしれない(40代:派遣社員)
・家庭の都合上、働けない人のことを考えていない(50代:パート/アルバイト)
・働く人全てが、働いている企業で加入できるべき(60代:パート/アルバイト)
・扶養内で働くかどうか迷う。社会保険適用拡大されると、扶養外でかなり働かなければ損をするため、育児をしながらどれだけ働けるか不安。扶養内では、今後の教育費や老後が不安。どうするか、迷う(40代:契約社員)
・そもそも社会保険という制度自体がよくわからないので、知る機会が欲しい(40代:パート/アルバイト)
・拡大するなら掛け金を安くしてほしい(60代:派遣社員)
・働くには、保育園や介護施設の拡充で主婦が負担なく安心して働ける環境が必要なのに、追い込まれてる気がしてなりません。働いて払えと言うなら、主婦はいらない。家庭もいりません。独身を増やしたいとしか思えない(40代:派遣社員)
・収入が増えるのであれば拡大に賛成するが、メリット、デメリットを明確に教えて欲しい(50代:パート/アルバイト)
しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎より
徐々に進められてきている社会保険の適用拡大。仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層に「2024年10月より、社会保険適用拡大の対象企業が従業員数101人以上から51人以上へと広がります。そのことをご存じでしたか」と尋ねると、6割以上の人が「知っていた」と回答しました。続けて、「社会保険適用拡大の対象企業が従業員数51人以上に拡大されると、あなたが仕事する際の希望条件に影響はありますか」と質問すると、「希望条件に影響はない」と答えた人が39.3%で最も多かったものの、22.9%が「今より給与を高くしたい」と回答しました。「今より労働時間を増やしたい」「今より労働時間を減らしたい」と答えた人も1割前後います。従業員数の適用範囲拡大によって仕事の希望条件に影響がある人が一定程度いるようです。
さらに、「社会保険の適用範囲については、「〇人以上」といった従業員数の規模要件を撤廃することも議論されています。あなたは従業員数の規模要件撤廃についてどう思いますか」と尋ねたところ、6割近くが「どちらとも言えない」と回答しました。一方、「撤廃した方がいい」と答えた人は28.6%と「撤廃しない方がいい」と答えた人14.3%の2倍となりました。フリーコメントには、社会保険制度や適用拡大に関する賛否両論が寄せられました。主婦・主夫層を取り巻く環境は、個々に大きく異なります。それだけに誰もが納得できる制度にすることは難しい面もありますが、制度を変えていくにあたっては、個々に置かれている違いに配慮した丁寧な説明が不可欠だと考えます。 |
<しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎 ープロフィールー>
1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。
これまでに、仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層を中心にのべ50000人の声を調査・分析し、300本以上のレポートを配信。2021年に独立し現職の他、ワークスタイル研究家として解説記事の執筆・講演、広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。
実務経験分野は、人材派遣・紹介・アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げ、広報ブランディング、経営企画、人事など事業現場の最前線から管理部門まで管轄するなど多岐にわたる。人材マネジメントから法規制まで、雇用労働分野の幅広いテーマについて多数のメディア出演などを通して意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。
Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/すばる審査評価機構株式会社 非常勤監査役/日本労務学会員
厚生労働省 委託事業検討会委員
民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職促進検討会」(平成29~30年度)
労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラム検討委員会」(平成29~31年度)
日本人材派遣協会 派遣事業運営支援部会員(平成20~21年、24年)、内閣府 規制改革会議 雇用WG勉強会(平成26年)など◇メディア出演
NHK『あさイチ』解説、テレビ朝日『ビートたけしのTVタックル』パネラー、フジテレビ『みんなのニュース:ふかぼり』解説などのテレビ出演の他、ラジオ・新聞・雑誌・ビジネス系ウェブメディアなどでコメント多数◇執筆・その他
ITメディア連載『働き方の見取り図』/JBpress連載『ワークスタイルの行方』他、日本経済新聞、日経MJ、時事通信、BUSINESS INSIDER JAPAN、プレジデントオンライン、J-CASTニュースBizなど執筆・寄稿記事多数。大学や地方自治体、男女共同参画センターなどでの講演、パネルディスカッションのモデレーターも務める
有効回答者数:420名(※)
調査実施日:2024年7月25日(木)~2024年8月1日(木)まで
調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOB』登録者
※調査対象者のうち、家周りの仕事について「同居家族はいるが主に自分が担当」または「同居家族と自分で概ね平等に担当 」のいずれかを選択した人のみを抽出して集計。
当リリースに関して、研究顧問 川上へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」
そんな志から始まった2011年設立の研究所です。ライフスタイルと仕事の望ましいバランスに対する社会の理解を高め、女性のみならず誰もが働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/category/report/
※しゅふJOB総研公式ツイッター⇒https://twitter.com/shufujobsoken
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ
<ビースタイルグループについて>
『時代に合わせた価値を、創造する。』という存在意義 -PURPOSE- のもと、その時代の社会問題や人々の不便を革新的な事業によって解決しようと取り組んでいます。創業以来、しゅふの雇用をのべ18万人以上創出してきた「しゅふJOB」や多様な働き方×ハイキャリアを実現する「スマートキャリア」など人材サービス事業を主軸に、業務自動化支援にも取り組み、使命 -MISSION- 『「はたらく」をもっと、しあわせに。』を、人と仕事の適材適所によって実現してまいります。
本プレスリリースに関するお問い合わせ先
ビースタイルグループ広報担当:川﨑・岩﨑
Mail:pr@b-style.net
お問い合わせページ:https://www.bstylegroup.co.jp/contact/