雇用保険の適用対象を10時間以上へ拡大:「賛成」が「反対」の約3倍/「どちらとも言えない」54.1%
2024年4月24日
ビースタイルグループ
仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関『しゅふJOB総研』(運営会社:株式会社ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)は『雇用保険の適用対象拡大』をテーマに、仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層にアンケート調査を行いましたので以下にご報告します。(有効回答数:536件)
調査結果概要
1.雇用保険の適用対象を10時間以上へ拡大すると「知らなかった」76.7%
2.適用対象が拡大された場合の仕事の希望条件「影響はない」32.8%
3.雇用保険の適用対象拡大への賛否:「どちらとも言えない」54.1%
4.フリーコメントより
1.雇用保険の適用対象を10時間以上へ拡大すると「知らなかった」76.7%
2.適用対象が拡大された場合の仕事の希望条件「影響はない」32.8%
3.雇用保険の適用対象拡大への賛否:「どちらとも言えない」54.1%
フリーコメントより
◇フリーコメントより抜粋(年代:就業形態)
<雇用保険の適用対象が10時間以上の人まで拡大されることについて「賛成」と回答した人>
・失業した際に、今までより多くの人が失業保険を利用出来るから(60代:今は働いていない)
・短時間の非正規雇用でも守ってもらえる(40代:パート/アルバイト)
・働いている以上、雇用保険が適用されるのは当たり前だと思う(50代:正社員)
・保険は働く全ての人を守るものであって欲しい(20代:正社員)
・週10時間程度の基準なら、もらえる金額もしれているけど、就活においては、そのしれている金額でもどれだけ
ありがたいかを知っているので(50代:SOHO/在宅ワーク)
・10時間でも20時間でも、労働時間に関係なく働いている人は守られるべきかと思います(40代:契約社員)
・扶養範囲を意識すると20時間働けなかったので、雇用保険に入りたくても入れなかった(50代:派遣社員)
・就業が終了した際に雇用保険に入っていれば、条件に合えば給与が出されたり、資格取得補助制度が使えたりす
るため(40代:今は働いていない)
・雇用保険があることで転職活動がしやすくなるため。アルバイトパートも無給だと転職活動がしにくいため
(40代:パート/アルバイト)
・給与が上がるのであれば賛成、上がらないのであれば悩ましいところ(40代:フリー/自営業)
<雇用保険の適用対象が10時間以上の人まで拡大されることについて「反対」と回答した人>
・育児を優先させたいので時短にしているが、保険料支払いによってお給料が減ってしまうのは困る
(40代:パート/アルバイト)
・アルバイトや短時間のパートを希望する人にとっては必要のない制度だと思う(50代:派遣社員)
・扶養内パートでも、何年か働いて雇用保険はもらえるとは思うが、そもそも10時間以上のパート、アルバイトで
手続きにハローワークなどへ行くのが手間だと思う。|また、育児中で何とか捻出して働いているところに、雇用
保険代を天引きされると単純に手取りも少なくなるし、雇う側も手続きの負担がかかるのではないかと思う(40代
:パート/アルバイト)
・短すぎる(60代:パート/アルバイト)
・わたしには別にいらない(30代:今は働いていない)
・よくわからないが、保険となると保険料が引かれるイメージがある。パート、アルバイトまで、そこまでやらなく
てもいいと思う。任意にした方がいい(50代:パート/アルバイト)
・とれるところから搾り取るのはやめてほしい。働く時間が少ないのには理由もある(40代:パート/アルバイト)
・短時間勤務なので、雇用保険の恩恵より、手取りが多い方が良いから(50代:今は働いていない)
・なぜ週10時間程度の人を加入させるのか意味が分からない(40代:パート/アルバイト)
・増税のイメージ。手取りが確実にへる(50代:派遣社員)
<雇用保険の適用対象が10時間以上の人まで拡大されることについて「どちらとも言えない」と回答した人>
・それぞれのニーズがあるから良し悪しは一概に言えないのでは(30代:今は働いていない)
・雇用保険は働く人全員に適用したほうが働きやすいと思う(50代:パート/アルバイト)
・影響がわからないから(60代:派遣社員)
・財政難だからだろうがメリットがいまいちわからない。アルバイトでも失業保険がもらえるのか?
(50代:今は働いていない)
・保険適用対象が広がるのは問題ないと思うが、必要としているか否かは確認されないのか疑問に思うから(30代:
今は働いていない)
・パートで10年近く雇用保険を払ってるが、払う必要性があったのか、今だに疑問だから(50代:パート/アルバイ
ト)
・現在、雇用保険適用外で働くパートさんが職場におり、保険適用外を望まれているため、他の従業員へ負担が増え
る可能性が高くなるかもしれないので(40代:パート/アルバイト)
・線引きをする仕組み自体に問題があるように思う。1時間でも働いたら保険料を払う+時間数に比例して料率を低~
高くする、などもっと様々な方法を議論すべきでは?(50代:今は働いていない)
・保障が増えることには賛成だが、10時間以上20時間以下の勤務条件の扶養内勤務者にとって手取りが減ることは切
実(40代:パート/アルバイト)
・それによって失業保険が受給可能になるのは良い点かと思うが、詳細を知らないのでそれ以上の判断が出来ない為
(50代:パート/アルバイト)
しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎より
<しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎より> 政府は雇用保険の適用対象について、1 週間の所定労働時間が 20 時間以上の人から10時間以上の人へと拡大する方針を示し、国会で審議されています。雇用保険の適用対象拡大について知っていたか就労志向の主婦・主夫層に尋ねたところ、「知っていた」と答えた人は2割強に留まりました。続けて「雇用保険の適用対象が10時間以上にまで拡大された場合、あなたが仕事する際の希望条件に影響はありますか」と質問すると最も多かったのは「希望条件に影響はない」で32.8%。次いで「制度をよく知らないのでわからない」28.5%、「今より給与を高くしたい」27.6%と続きました。影響がないと考える人が最も多いものの、給与を高くしたいという希望が3割近くあります。 さらに、「あなたは、雇用保険の適用対象が10時間以上の人まで拡大されることについてどう思いますか」と尋ねると、過半数が「どちらとも言えない」と回答した一方、「賛成」が33.2%、「反対」が12.7%と賛成と回答した人が反対の3倍近くになりました。雇用保険の適用対象拡大を前向きに受け止めている人が多いようです。フリーコメントには、賛否両論様々な声が寄せられました。「失業保険を利用出来る」ことにメリットを感じる声がある一方で、「手取りが確実にへる」という声、「それぞれのニーズがある」とする声なども聞かれました。2028年10月に予定される施行に向けて、雇用保険に加入することでどのようなメリットを享受でき、どの程度の負担が想定されるのかといった基本的な情報をわかりやすく伝える必要があると考えます。 |
<しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎 ープロフィールー>
1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。
これまでに、仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層を中心にのべ約50000人の声を調査・分析し、300本以上のレポートを配信。2021年に独立し現職の他、ワークスタイル研究家として解説記事の執筆・講演、広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。
実務経験分野は、人材派遣・紹介・アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げ、広報ブランディング、経営企画、人事など事業現場の最前線から管理部門まで管轄するなど多岐にわたる。人材マネジメントから法規制まで、雇用労働分野の幅広いテーマについて多数のメディア出演などを通して意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。
Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/すばる審査評価機構株式会社 非常勤監査役/JCAST会社ウォッチ解説者/日本労務学会員
厚生労働省 委託事業検討会委員
民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職促進検討会」(平成29~30年度)
労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラム検討委員会」(平成29~31年度)
日本人材派遣協会 派遣事業運営支援部会員(平成20~21年、24年)、内閣府 規制改革会議 雇用WG勉強会(平成26年)など◇メディア出演
NHK『あさイチ』解説、テレビ朝日『ビートたけしのTVタックル』パネラー、フジテレビ『みんなのニュース:ふかぼり』解説などのテレビ出演の他、ラジオ・新聞・雑誌・ビジネス系ウェブメディアなどでコメント多数◇執筆・その他
ITメディア連載『働き方の見取り図』/JCAST会社ウォッチ連載『ここがヘンだよ会社の常識 ~兼業主夫のひとりごと』他、JBpress、日本経済新聞、日経MJ、時事通信、BUSINESS INSIDER JAPAN、NEWSポストセブンなど執筆・寄稿記事多数。大学や地方自治体、男女共同参画センターなどでの講演、パネルディスカッションのモデレーターも務める
調査手法:インターネットリサーチ(無記名式)
有効回答者数:536名(※)
調査実施日:2024年1月17日(水)~2024年1月24日(水)まで
調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOB』登録者
※調査対象者のうち、家周りの仕事について「同居家族はいるが主に自分が担当」または「同居家族と自分
で概ね平等に担当 」のいずれかを選択した人のみを抽出して集計。
※当リリースに関して、研究顧問 川上へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」
そんな志から始まった2011年設立の研究所です。ライフスタイルと仕事の望ましいバランスに対する社会の理解を高め、女性のみならず誰もが働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/category/report/
※しゅふJOB総研公式ツイッター⇒https://twitter.com/shufujobsoken
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ
<ビースタイルグループについて>
『時代に合わせた価値を、創造する。』という存在意義 -PURPOSE- のもと、その時代の社会問題や人々の不便を革新的な事業によって解決しようと取り組んでいます。創業以来、しゅふの雇用をのべ18万人以上創出してきた「しゅふJOB」や多様な働き方×ハイキャリアを実現する「スマートキャリア」、すきま時間で働く「ご近所ワーク」など人材サービス事業を主軸に、業務自動化支援にも取り組み、使命 -MISSION- 『「はたらく」をもっと、しあわせに。』を、人と仕事の適材適所によって実現してまいります。
本プレスリリースに関するお問い合わせ先
ビースタイルグループ広報担当:川﨑・岩﨑
Mail:pr@b-style.net
お問い合わせページ:https://www.bstylegroup.co.jp/contact/