「保育園落ちた日本死ね」ブログ~働く主婦はどう感じたか~ 心から共感する20.3% 共感できない部分もある66.7%、全く共感しない7.5%

2016年4月25日(月)

株式会社ビースタイル


主婦に特化した人材サービス『しゅふJOB』(事業運営者:株式会社ビースタイル/本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)の調査機関しゅふJOB総研は、「保育園問題」をテーマに主婦会員に向けてアンケート調査を行いました。以下、結果をご報告します。(有効回答数676件)

調査結果概要


1.気持ちは分かるが言葉づかいに違和感。「共感できない部分もある」66.7%
2.心から共感する20.3%。「10年から保活問題は解決されていない」との声。
3.表現に違和感を感じつつ「政府や政治家」への問題提起になったと評価。


調査結果

グラフ


フリーコメントより抜粋

〈心から共感する〉
・保育園だけでなくその他国の機能、政治家の質、行政の在り方等が現在の日本にぴったりとはまっていないという不満や憤りが耐えかねて噴出していると思う。
ただの愚痴ではなく国民の気持ちをある意味代弁した根の深い出来事だと思う。(20代/契約社員)
・政治家は庶民の生活を全く理解していない。少子化問題を考えつつ三人目の子供を考えてみるものの、あの保活をまた繰り返すと思うと踏み切れない。選挙も必ず行ってはいるが、何の期待も持ってはいない。(40代/派遣社員)
・「死ね」という強い表現をしたからこそ話題となり、国会でも取り上げられ、政府の重い腰を上げられた。このブログがたとえフィクションだとしても民意を代表するものだと言える。
また逆にこうまでしないと政治が変わらないことに絶望を感じる。(50代フリー/自営業)
・母になったら、社会では働きづらいと思う。もっと社会で活躍できる母親はいるのに、本当にもったいない。(40代/その他)
・少子化対策、一億総活躍社会、と言いつつ、今の日本はそれが全く出来ない世の中だと思います。若い世代が、結婚して子どもを持ちたいと思う世の中だと思いません。(20代フリー/自営業)

〈共感はするが好感は持てない〉
・保育園に落ちた、はわかりますが、日本死ね、の表現はあまりよくないかも。違う表現なら共感します。(30代/その他)
・今の日本経済状況では、共働きをせざるをえない家庭も多いと思いますし、仕事が好きで辞めたくない、キャリアを積み重ねたいんだ!という女性がいて当然です。しかし、結婚は妊娠、出産、家事、育児と男性の何倍もの心身の変化や仕事量が増えます。それは、男性が想像してることより何倍もなのが現実です。これでは、何人も出産しよう!と思うエネルギーがなくなってしまっているのが、現在の少子化につながっているんだと思います。(40代/その他)
・保育園・幼稚園共に落ちたのは貴女だけではない。不平不満を言うのなら、言葉使いを考えるべき!これでは、気持ちは理解できても共感にまではいきません。子育てしながら働いている家庭が沢山いるのも事実。年配の方が増え子供が少ないのも事実ですよね。働きやすい環境と整えて欲しいとも思います。(40代/正社員)
・まず最初にブログとはいえ、親として非常に品のない言葉を使ってるので驚きました。保育園問題は、確かにハードルが高く、周囲のお母さん方を見ても最初から保育園をあきらめて、子供が小学生になってから、高学年になってから、働き始める人が多いように感じます。そういう人たちも含めたら、待機児童は相当な数になるのではないでしょうか。
保育児童数を増やすのも大事だと思いますが、時短・週2~4日のお仕事がもっと増える、企業に理解いただくのも大切だと思います。(40代/パート・アルバイト)
・しかし、それほどまでに強い言葉で訴えかけなければ、政治家は動かないのか、と悲しい。これで、あの声が無視されたなら、もうこの国は終わりだと思った。(40代/派遣社員)

〈全く共感しない〉
・矛先を日本に向けたり、それを公共の場に発信する短絡さが気になりました。そういう行動をとる人間が親世代になってきていることに危機感を感じたほうがいいように思いました。(30代/その他)
・子供を持つ親の文面としては不適切だと思います。|最低限その言葉を思っていても声や文字にしては親としても大人としても|最低だと思いました。(30代/パート・アルバイト)
・保育園以外の選択肢を活用すればよい。認可外保育ママベビーシッターなど。(40代/パート・アルバイト)
・保育園に入れるか入れないかという尺度で子育て政策を評価する事に違和感。どんな時代であっても、両親共に仕事ができるかどうかより、子どもにとってよい子育て環境を用意できるかどうかが、大半の家庭ではまず優先されるべきではないか。(経済的に困窮している家庭を除く)それは保育園に入れる事と決してイコールではない。このいち母親の発言により、世間に母親とはそういうものという印象を与えている事を悲しく思う。(30代/パート・アルバイト)

しゅふJOB総研 所長 川上敬太郎より

「保育園落ちた日本死ね」というブログが、働きたいと願う主婦の切実な声としてセンセーショナルに報じられました。しかし一方で、このブログに対する疑問の声も耳にすることがありました。
実際に働きたいと考えている主婦層は、このブログについてどう感じているのか。アンケートの結果は、実に2/3が「気持ちは分かるが、「死ね」という表現など共感できない部分もある」と回答しました。

またこのブログについて、多くのフリーコメントが寄せられました。働く主婦として、様々な思いを胸に秘めていたように感じます。

『女性の活躍を応援しながらも現実的に保育園が見つからない、見つからなければ、仕事につけない』というコメントに象徴されるように、多くの主婦層はこのブログに一定の共感を覚えたようです。

一方で『母親として適切な表現ではない』『(死ねという言葉は)気軽に使っていい言葉ではない』『制度任せにすべきではない』など批判的な声も多数聞かれました。

当たり前のことですが、十人いれば十通りの考え方があります。一人の声だけを過度に感情を煽りたてる形で取り上げては、大切な問題も却って冷やかに捉えられてしまう可能性があります。扇動するのではなく、事実を冷静に見つめた上で、地に足つけた施策を打つことこそが求められているのだと考えます。

川上所長


■調査概要
調査手法:インターネットリサーチ(無記名式)
有効回答者数:676名
調査実施日:2016年4月8日(月)から2016年4月18日(月)まで
調査対象者:ビースタイル登録者/求人媒体『しゅふJOBサーチ』登録者

<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」。 そんな志のもとにつくられた研究室です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施、結果を社会に発信して参ります。



<株式会社ビースタイルについて>
企業理念は「best basic style」。時代に合わせて新たなスタンダードをつくる会社です。この理念に基づき、2002年の創業以来、働きたい主婦に対して就業支援を行って参りました。約12年間で生み出した主婦の雇用数はのべ4万人。女性がそれぞれの価値観、ライフスタイルに合わせて働ける社会の実現に向け、派遣・在宅・エグゼクティブなど、様々な『しゅふJOBサービス』を提供しています。


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過去の調査結果

働く主婦層に“上司のマネジメント”に関するアンケート調査 <主婦にも成果求めるべき85.2%>(2015.7.16)

国会審議入り!派遣法改正について働く主婦に調査 ~日雇い派遣禁止に「見直し」「疑問」8割超 ~(2015.5.15)

女性の学歴、「新卒入社で最も影響」64.1%~働く主婦層に“女性のキャリアと学歴”に関するアンケート調査~(2015.3.2)


本プレスリリースに関するお問い合わせ先

株式会社ビースタイル
広報担当 : 柴田、川上
e-mail:pr@b-style.net

※当リリースに関して、代表三原へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください。

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