新型コロナウイルスで外出自粛でも、自宅でできる就活準備~ブランク期間に磨かれた能力を棚卸し 「家オペ力」3ステップ演習 新卒学生の就活やアスリート・芸人などのセカンドキャリアにも!
2020年4月1日
ビースタイルグループ
ビースタイルグループ(株式会社ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦/およびグループ各社)が展開する、主婦に特化した人材サービス『しゅふJOB』の調査機関しゅふJOB総研は、主婦・主夫がブランク期間に磨いてきた能力を発見するための就活用自己分析ツール『家オペ力(いえおぺりょく)マトリックス』を2018年に開発。翌年には新バージョン「R-1」を無料公開しました。今回は、「家オペ力」を発見し、伝えられるようにするための「3ステップ演習」を公開します。新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される中、自宅でできる就活準備の一環として取り組んでみていただきたいと思います。
調査結果概要
はじめに:家オペ力について
STEP1:見つける/記入事例を参考に3×3マスの「家オペ力」を埋めてみる
STEP2:つなげる/洗い出した「家オペ力」を根拠にして長所や強みを伝える
STEP3:伝える/可能な限り多くの「家オペ力」を洗い出して説得力のあるものを選ぶ
さいごに:応用編/新卒の就活やアスリート・芸人のセカンドキャリア、職務経歴など
はじめに:家オペ力について
就職活動する際、主婦・主夫が従事する“しゅふ業”すなわち家周りの仕事に従事している期間はブランク(空白)扱いされてしまいます。
しゅふJOB総研は、家周りの仕事のオペレーション(家オペ)を通じて、職場とは異なる様々な経験を積むことで成長していることがあると考えています。
でも残念ながら、大多数の採用企業は家オペ期間をブランク期間と見なしています。ブランクとみなすということは、その間の実績をゼロと見なすということです。しかし、家オペ期間に磨かれた『家オペ力』を発見できれば、
しゅふ業≠ブランク≠ゼロ
を証明する手助けとなり、ブランクどころかあなたの武器になる可能性があります。
家オペ力は職歴ではありませんが、あなたが磨き、育て、備えている能力の一つです。それは、目には見えづらい「ソフトスキル」であり、あらゆるビジネスシーンに持ち運んで応用できる「ポータブルスキル」です。
家オペ力を発見し表現することで、あなたにとっても、採用企業にとっても、社会にとっても、新たな機会創出の可能性が広がるはずだと考えています。
ブランクと呼ばれる期間に“普通に”行ってきたことを可視化してみると、今まで意識していなかった“がんばり”が見えてきます。
例えば、毎日の料理を数字にしてみると・・・
数字にしてみることで日々の積み重ねが実績として可視化され、タスクに分解してみることで、料理を通じて磨かれてきた能力の存在を確認することができます。
中には、ブランクと呼ばれる期間に以下のような“実績”を発見する人もいます。
ブランク期間16年・・・
うち、PTA歴9年、会長職2年
PTA会長時、都内で初となる校内「芝生化計画」の検討、導入、維持までの運営責任者。
学校長や区議会議員へのプレゼン、各運営委員のディレクション、イベントの開催。
ブランク期間は、何も発見しないままだと、文字通りブランク(空白)のままです。
しかし、空白だと思っていた期間に光を当ててみると、これまで隠されてきたあなたの“がんばり”が見えてくるはずです。
まずは、あなたの“がんばり”の発見に取り組んでみましょう。
STEP1:見つける 記入事例を参考に3×3マスの「家オペ力」を埋めてみる
「家オペ力」は、シーン(場面)とスキル(技能)を掛け合わせることで発見することができます。
シーンとスキルとは、以下の様なものです。
上記は、例としてそれぞれ9つ挙げていますが、他にもご自身にとって書きやすいものを選んでいただければOKです。
シーンであれば、親の介護や趣味でテニスなどに取り組んできた人もいるかもしれません。
スキルであれば、思考力やフォロワーシップ、数値化能力などもありそうです。
まずは書きやすそうな「シーン」や「スキル」を見つけてみてください。
やり直しは何度行っても構いません。上手く書けなくても大丈夫です。
「STEP1」では、人に見せることが目的ではありません。
自分自身の中にある歴史を“棚卸し”して、たくさん洗い出すことが目的です。
人の目を気にせず、ご自身の思うままに書き出してみていただきたいと思います。
こちらは、家オペ力演習「STEP1」 の記入事例です。
シーン(縦)に「ご近所づきあい」「ママ友・パパ友との交流」「子どもの習い事」を選び、そこで磨かれたスキル「コミュニケーション力」「リーダーシップ」「マネジメント」ごとに家オペ力を洗い出しています。
「コミュニケーション力」「リーダーシップ」「マネジメント」といったビジネスシーンで使われる言葉を用いるのは抵抗感があるかもしれません。
しかし、「家オペ力」を洗い出す時点では、不要な遠慮は捨てましょう。
自分が行ってきたことを他人事のように眺めるつもりでポジティブに評価し、思い切って、ビジネスシーンで使われるスキルに変換してみてください。
家オペ力演習「STEP1」 を記入する際に、以下にまとめた3つのポイントを確認してください。
これらのポイントは、家オペ力の洗い出しに限らず、ご自身の職務経歴を棚卸しする際にも有効です。
では、以下より家オペ力演習「STEP1」記入用シートをダウンロードして、ご自身の中に秘められた“家オペ力”を発見してみてください!
※EXCELファイルに直接入力しても、印刷して書き込んでもOKです。
https://www.bstylegroup.co.jp/uploads/2020/03/ieope-enshu-step1.xlsx
STEP2:つなげる 洗い出した「家オペ力」を根拠にして長所や強みを伝える
「STEP1」で洗い出した家オペ力は、あなたの長所や強みの根拠となるものです。
長所や強みは、履歴書の自己PR欄に書くこともあれば、面接などで聞かれることもあります。
例えばあなたの長所が、誰とでも仲良くなれるコミュニケーション力だとします。
もし面接で、あなたの長所は何ですか?と聞かれた時に
「誰とでも仲良くなれるコミュニケーション力です」
と答えるだけでは、コミュニケーション力の高さは伝わりにくいはずです。
あなたがそう思っているだけではないですか、と突っ込まれることもあるかもしれません。
そのような時、洗い出した家オペ力は、あなたの長所を裏付ける根拠として説明材料にすることができます。
STEP1で使った事例から、
シーン:「ママ友・パパ友との交流」
スキル:「コミュニケーション力」
を例にとって説明してみます。
洗い出した家オペ力には、以下のように書かれています。
「子どもの学校、習い事、塾と3つのコミュニティそれぞれのママ友と良好な関係性を保ち、急な用事が発生した際などに助け合える環境を構築してきました」
あなたがコミュニケーション力を長所だと考えている場合、上記の家オペ力は、あなたのコミュニケーション力を示す根拠になります。
面接官:「あなたの長所は何ですか?」
あなた:「私は誰とでも上手くコミュニケーションがとれるところだと思っています。子どもの関係で学校、習い事、塾と3つのコミュニティに所属していますが、タイプの異なるママ友たちそれぞれと、緊急時にすぐに助け合えるような関係性を築いて参りました」
もし、あなたがアピールしたい長所がリーダーシップだったとしたら、洗い出した家オペ力の中から、リーダーシップに関するものを選びます。
「そろばん教室の先生が倒れられ、復帰後も教室運営に支障が出る状況となったため、自らが発起人となって父母会を組織し約80名の生徒さんの管理運営を行いました。父母会は現在も持ち回りで存続し、5年目を迎えています」
こちらをもとに、実際の面接でのやりとりを想定してみると、以下のようになります。
面接官:「あなたの長所は何ですか?」
あなた:「私は自分から率先して動くタイプだからか、リーダーシップがあると周りの方から言っていただきます。以前子どもが通うそろばん塾の先生が体調を崩された際、私が発起人となって父母会を立ち上げたことがありました。生徒数80人規模の教室運営を父母会でサポートしており、今は5年目を迎えています」
あなたの長所は何でしょうか?
それがすぐに思い浮かばないようであれば、洗い出した家オペ力を眺めてみると、その中にきっとヒントが隠れているはずです。
そして、見つけた長所の根拠として家オペ力を説明することで、あなたの長所は、より的確に伝わるようになると思います。
STEP3:伝える 可能な限り多くの「家オペ力」を洗い出して説得力のあるものを選ぶ
「STEP2」で、あなたの長所と家オペ力とをつなげるイメージができれば、いよいよ自己PRとして、家オペ力を積極的に伝える「STEP3」へと移ります。
「はじめに」でも触れたように、家オペ力は職歴ではありません。
そのため、履歴書や職務経歴書上で、あたかも職歴の一つであるかのように伝えてしまうと、プライベートな取り組みを職歴と勘違いしていると思われたり、自己顕示欲が強い人だと思われたりして、却ってマイナスの印象を与えてしまう可能性もあります。
しかし、家オペ力は間違いなく、あなたが磨き、育て、備えている能力の一つです。
勘違いを招かないように配慮しながら上手く伝えることができれば、家オペ期間はブランクなどではなく、あなたという“人材”にとっての成長期間となります。
「STEP3」では、まずできる限り多くの家オペ力を洗い出してみてください。
「STEP1」で取り組んだ要領で数多く洗い出すことで、より説得力のある家オペ力が見つかる可能性が高まります。
説得力とは、職歴とは認められなくても、凄い取り組みだ!と認識してもらえるということです。
例えば「はじめに」で紹介した以下の事例はどうでしょうか。
「PTA会長時、都内で初となる校内「芝生化計画」の検討、導入、維持までの運営責任者。学校長や区議会議員へのプレゼン、各運営委員のディレクション、イベントの開催」
もちろん、人によって捉え方は違うと思います。
しかし、凄い取り組みをしてきた人だ、と思う人もいるはずです。
もし何も発見せず、何も書かなければ、ブランク(空白)になります。
当然ながら、何も書かずにブランクにした方が無難だ、という選択もあるでしょう。
しかし、書くことでチャンスが広がる可能性もあるはずです。
何もアピールせずにブランクにしてしまうよりは、アピールしてみたい、アピールすることで可能性を広げてみたい、と思える家オペ力を発見して伝えることが「STEP3」となります。
家オペ力マトリックスR-1は、9×9の81マスあります。
すべてのマスを埋められなかったとしても、できるだけ多く家オペ力を書き出してみてください。
そして、家オペ力を出し切ったら、その中から最も説得力がありそうだと思うものを選んでください。
可能であれば、ご家族や親しい友人など信頼できる人にその家オペ力についてどう思うかを尋ねてみることをオススメします。凄いね、これはぜひ伝えた方がいい、という感想が却ってくるようであれば、自己PRに使えるだけの説得力を有している可能性があるはずです。
家オペ力マトリックスR-1は、以下からダウンロードすることができます。
ぜひ取り組んでみてください!
https://www.bstylegroup.co.jp/uploads/2019/10/ieope-matrix-form-r-1.xlsx
▽家オペ力 マトリックス R-1 記入事例 無料ダウンロード(PDF)▽
https://www.bstylegroup.co.jp/uploads/2019/10/ieope-matrix-jirei-r-1.pdf
https://www.bstylegroup.co.jp/news/report/news-18005/
最も説得力があると思われる家オペ力を選び出したら、できる限り具体的にイメージが伝わるように文言を加え、内容を補足します。
15年間、夫の両親と同居しながら家事一切を取り仕切ってきました。下の子が中学生になったタイミングで「家族6人全員家事体制」を掲げ、冷蔵庫内の食材、クローゼットやガレージなどの物品、アメニティーグッズの保管場所や消費期限、使用状況を全てパソコン上に記録して管理することで、気づいた者が誰でもすぐに補充できる体制を構築しスムーズに運営できています。家事を通じて仕組化する力やマネジメントを学ぶ機会を得ることができたと感じております。
文面が完成したら、履歴書や職務経歴書などに記載します。
市販のフォーマットを利用するのであれば、自己PRやアピールポイントなどの欄を利用します。WORDやEXCELなどで自作する場合は、「職場外で取り組んだこと」や「家仕事を通じて学んだこと」などの欄を設けて記入します。
15年間、夫の両親と同居しながら家事一切を取り仕切ってきました。下の子が中学生になったタイミングで「家族6人全員家事体制」を掲げ、冷蔵庫内の食材、クローゼットやガレージなどの物品、アメニティーグッズの保管場所や賞味期限、使用状況を全てパソコン上に記録して管理することで、気づいた者が誰でもすぐに補充できる体制を構築しスムーズに運営できています。家事を通じて仕組化する力やマネジメントを学ぶ機会を得ることができたと感じております。
さいごに:応用編 新卒の就活やアスリート・芸人のセカンドキャリア、職務経歴など
「家オペ力」の手法は、新卒学生の就活、アスリートや芸人などとして活躍された方々のセカンドキャリアにも応用できます。一般企業ではブランク扱いされてしまう活動期間に磨かれた“名もなき能力”の洗い出しにご活用ください。
また、同様に通常の職務経歴書作成にも応用することができます。
「家オペ力」の洗い出し手順を用いて、実務経験についてもぜひ棚卸ししてみてください。
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」
そんな志のもと2011年につくられた研究所です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/report/
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ
<ビースタイル グループについて>
企業理念は~best basic style~時代に合わせた価値を創造する。創業以来、主婦の雇用をのべ13万人以上創出してきた『しゅふJOB』や時短×ハイキャリアの働き方を実現する『スマートキャリア』など人材サービス事業を主軸とし、スーパーフード“モリンガ”のプロデュースなど、新たに事業領域を広げながら、日本の幸福度向上に全力で取り組んでいるソーシャルカンパニーです。
本プレスリリースに関するお問い合わせ先
ビースタイル グループ広報担当:柴田・兒玉・川上
〒160-0022 東京都新宿区新宿4-3-17 FORECAST新宿SOUTH 7F
Mail:pr@b-style.net
ホームページ:http://www.bstylegroup.co.jp/
※当リリースに関して、所長 川上へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください。