女子就活生へのバトン。就労志向の女性に聞く、新卒時の管理職希望「希望しなかった」59.1%、管理職になることを「希望していた」16.0%、新卒女性に管理職めざすこと「勧める」26.7%
2021年5月28日
ビースタイルグループ
仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関『しゅふJOB総研』(運営会社:株式会社ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)は『新卒女性と管理職』をテーマに、主婦層を中心とする就労志向の女性にアンケート調査を行いましたので以下にご報告します。(有効回答数:705件)
調査結果概要
1.新卒で初めて社会に出た時、管理職になることを「希望していた」16.0%
2.社会に出る時の管理職希望:性別比較
3.新卒で初めて社会に出る女性に、管理職を目指すことを「勧める」26.7%
4.新卒女性に管理職を勧めるか:性別比較と自身が新卒時の希望別比較
5.フリーコメントより
新卒で初めて社会に出た時、管理職になることを「希望していた」16.0%
社会に出る時の管理職希望:性別比較
新卒で初めて社会に出る女性に、管理職を目指すことを「勧める」26.7%
新卒女性に管理職を勧めるか:性別比較と自身が新卒時の希望別比較
フリーコメントより
◇フリーコメントより抜粋(年代:就業形態)
<新卒で初めて社会に出る女性に「管理職を目指すことを勧める」と回答した人>
・色々な立場(年齢や性別・家庭環境)の方が社内の管理職になることにより、働き方改革や新しいビジネスへ
つながると思う(40代:フリー/自営業)
・女性だからと言うことではなく、男性も女性も関係なく平等に管理職に就くべきだと思う(30代:派遣社員)
・性別に関係なく、能力があれば正当に評価され上に行ける風潮が出来あがること、また、家事育児を平等に
家族で分担し、社会全体もサボートする事、そうなれば女性がもっと伸び伸びと働けて、比率も上がると思う
(50代:派遣社員)
・昔ながらの男性優位の考えを持っている人はまだまだ多い。少し時間がかかると思う(40代:パート/アルバイト)
・男性・女性に関わらず…上昇志向があれば…管理職になるべきと思います。ただ…女性は結婚して子供を儲けると
その上昇志向が無くなります(50代:パート/アルバイト)
・女性管理職の比率が未だに低いのは、世代によって仕事に対する考え方が違うからだと思う(30代:正社員)
・男性が気づかない女性目線の指摘が業務のマンネリ化解消や問題解決の糸口となることがあるので、どんどん
女性管理職を増やすべきです(50代:今は働いていない)
・男女は関係なく管理職に就くべきだと思います。|女性の方が向いている業務、高い適応力を持った人材は
たくさんいると思います(50代:フリー/自営業)
・現在は女性の意見もとり上げられるようになったとはいえ、肝心の女性側が立場向上を目指していない点も
増えない原因のように思える(50代:今は働いていない)
・男性だからできる仕事があるように、女性だからこそ気付けることがあるし、出来る仕事があると思う
(30代:派遣社員)
<新卒で初めて社会に出る女性に「管理職を目指すことは勧めない」と回答した人>
・管理職に適してる人が管理職になればいいので 男女の比率は関係ない 女性には妊娠出産という偉大な、
男性管理職には絶対できない偉業があるのです(50代:正社員)
・男性の、女性管理職に対する偏見が未だ甚だしい。割りが合わない。そもそも家庭、子育てなどの両立が不可能
(40代:フリー/自営業)
・管理職としての能力のある女性は、政府が女活推進を言い出す前から管理職に就いていると思うし、そもそも
「女だから男だから」と言っている時点で差別発言だと感じる(40代:非常勤役員)
・管理職そのものに魅力を感じられず、男も女も管理職を望む人が少ない(40代:パート/アルバイト)
・結局女性は子育て家事介護の負担が多すぎるので、仕事に専念できる男性が頑張ればよいのでは
(50代:今は働いていない)
・日本社会の今の構造では、今後も厳しいと思います。(後輩や先輩の男性社員に足を引っ張られるので)
(50代:パート/アルバイト)
・管理職はなりたい人がなればよくて、敢えて女性管理職を増やそう等と考える必要がどこにあるのかわからない。
2人の育児をしながら正社員を10年以上経験したが思い出すのも嫌なぐらい凄絶な日々だった
(40代:今は働いていない)
・そもそも女性女性と主張するほど逆に差別になっている気がする(50代:パート/アルバイト)
・就業先に女性管理職が居た経験が無いので女性が管理職に向いているかどうかも分からない
(30代:パート/アルバイト)
・女性管理職を増やすために本来能力のある男性管理職が減るとしたら会社にとって損害だし、女性だから管理職に
なれなくて、男性だからと言うだけで能力のない男性が管理職になるのも無駄(40代:パート/アルバイト)
<新卒で初めて社会に出る女性に管理職を目指すことを勧めるかについて「どちらともいえない」と回答した人>
・性差や比率にとらわれずに平等に評価されることが好ましいと思う(50代:今は働いていない)
・世界に比べて女性管理職が少ないとの事で必死になって「頭数」を増やす流れになっているが、中身が伴っていない
数だけが増えても意味がない(50代:パート/アルバイト)
・管理職を目指せない、目指さないのは何故か、を考察していく事も必要かと思います(40代:今は働いていない)
・能力的に秀でている点はもとより、人格においても適性も重要な点なので、そこも踏まえた上でブラッシュアップ
できるなら(男女に関わらず)上の立場となることを目指すのはいいことだと思います(40代:パート/アルバイト)
・無理に増やすことは不平等。もし女性だと言う理由がメインで昇進したら、優秀でない管理職が増える。現場の
モチベーション維持には、性別を超えた成果主義が必要(30代:派遣社員)
・今の日本のあまりの閉塞感を考えると、男性中心の企業文化に女性管理職の新たな風を吹き込む価値はあると
考えます(40代:今は働いていない)
・そもそも女性男性問わず、障害者、高齢者、LG BTの多様性に富んだ人の成果があれば誰でも管理職になれる
世の中になれば理想だと思う(40代:パート/アルバイト)
・男性か女性かではなく、自分の未来を考えながら、やりたい事がなんなのか、そのためには自分にとって結婚や
子育ての大切さを考える力をつけ、パートナーと役割分担をしっかり話し合うことが大切ではないかと思う
(40代:今は働いていない)
・既婚者だと家族などの協力や理解がないと管理職は難しいと思う(40代:契約社員)
・誰もが目指せる環境は作ってあげたい(50代:パート/アルバイト)
しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎より
新卒採用は6月から面接解禁となります。仕事と家庭の両立を希望する主婦層を中心とした就労志向の女性に「あなたは新卒で初めて社会に出た時、管理職になることを希望していましたか」と尋ねたところ、「希望していた」が16.0%だったのに対し「希望していなかった」と回答した人は6割近くに及びました。サンプル数が少ないため参考情報ではありますが、同アンケートに回答した男性が「希望していた」と回答した比率が49.0%と半数近くに及んだのと比較すると、女性が「希望していた」比率はその1/3以下にとどまります。
一方、就労志向の女性に「あなたは新卒で初めて社会に出る女性に、管理職を目指すことを勧めますか」と尋ねたところ「どちらともいえない」が6割を超えたものの、「勧める」が「勧めない」の3倍以上となりました。男女比較では「勧める」「勧めない」とも男性の方が多く「勧めない」については男性の方が2倍以上多い数値になりましたが、極端と言えるほどの差異はみられませんでした。それに対し、自身が新卒時に管理職を希望していたか否かで比較したクロス集計では、管理職を「希望していた」女性が管理職を「勧める」と回答した比率は55.0%と過半数になりました。自身が管理職志向を持っていた女性は、新卒女性に対して管理職を目指すことを勧める傾向が顕著に表れています。 社会環境全体を見渡すと、女性が管理職を目指すことのハードルは決して低くはないと感じます。社会は、まだたくさんの課題を抱えています。しかし、先に社会に出た先輩女性たちは、自身が新卒だった頃には管理職になることを希望していなかった人が多いものの、これから社会人になる新卒女性が管理職を目指すことには、反対するより応援する傾向にあります。新しい時代を創って欲しい、という期待を込めた先輩女性たちからのバトンを今就活中の女性たちにぜひ受け取っていただきたいと思います。 |
<しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎 ープロフィールー>
1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦・主夫層”のべ35000人以上の声を調査・分析し、200本以上のレポートを配信。2021年に独立。“ワークスタイル”をメインテーマにした研究・執筆・講演、企業の事業支援および広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。
人材派遣、紹介、アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げなど事業現場の最前線から、広報ブランディング・経営企画・人事など管理部門までを管轄。雇用・労働分野の有識者として多数のメディアに出演し、人材マネジメントから法規制まで雇用労働分野の幅広いテーマについて意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。
Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/JCAST会社ウォッチ解説者/日本労務学会員
◇委員等 厚生労働省 委託事業検討会委員
民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職促進検討会」(平成29~30年度)
労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラム検討委員会」(平成29~31年度)
日本人材派遣協会 派遣事業運営支援部会員(平成20~21年、24年)、内閣府 規制改革会議 雇用WG勉強会(平成26年)など
◇メディア出演 NHK『あさイチ』解説、テレビ朝日『ビートたけしのTVタックル』パネラー、フジテレビ『みんなのニュース:
ふかぼり』解説などのテレビ出演の他、ラジオ・新聞・雑誌・ビジネス系ウェブメディアなどでコメント多数
◇執筆・その他 ITメディア連載『「人材サービス」が滅ぶ日は来るのか?』/マネープラス連載『ワークスタイルの見つけ方』他、
日本経済新聞、日経MJ、時事通信、NEWSポストセブン、アーバンライフメトロなど執筆・寄稿記事多数
大学や男女共同参画センターなどでの講演、パネルディスカッションのモデレーターなども務める
有効回答者数:705名 ※女性のみ
調査実施日:2021年5月19日(水)~2021年5月26日(水)まで
調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOBパート』登録者
※本リリースの引用の際は、必ず「しゅふJOB総合研究所調べ」とクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
※当リリースに関して、研究顧問 川上へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください。
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」
そんな志のもと2011年につくられた研究所です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/report/
※しゅふJOB総研公式ツイッター⇒https://twitter.com/shufujobsoken
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ
<ビースタイルグループについて>
best basic style~時代に合わせた価値を創造する~を共通の基本理念に掲げ、その時代の社会問題や人々の不便を革新的な事業によって解決しようと取り組んでいます。創業以来、主婦の雇用をのべ16万人以上創出してきた『しゅふJOB』や多様な働き方×ハイキャリアを実現する『スマートキャリア』、すきま時間で働く『ご近所ワーク』など人材サービス事業を主軸に、RPA導入支援やスーパーフード“モリンガ”のプロデュースなど事業領域を広げながら、グループ共通のバリュー「四方善」を実践して参ります。
本プレスリリースに関するお問い合わせ先
ビースタイルグループ広報担当:兒玉・川﨑
Mail:pr@b-style.net
お問い合わせページ:https://www.bstylegroup.co.jp/contact/