結婚・出産後の就職活動について、女性はどう感じているのか?「難しい」 92.6%|就活が難しい理由「両立できる仕事少ない」78.1%
2022年3月24日
ビースタイルグループ
仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関『しゅふJOB総研』(運営会社:株式会社ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)は『結婚・出産と就活』をテーマに主婦層を中心とする就労志向の女性にアンケート調査を行いましたので以下にご報告します。(有効回答数:557件)
調査結果概要
1.結婚・出産後の就職活動は「難しい」92.6%
2.結婚・出産後の就職活動が難しい理由「家庭と両立できる仕事が少ない」78.1%
3.フリーコメントより
結婚・出産後の就職活動は「難しい」92.6%
結婚・出産後の就職活動が難しい理由「家庭と両立できる仕事が少ない」78.1%
フリーコメントより抜粋
◇フリーコメントより抜粋(年代:就業形態)
<結婚・出産後の就職活動について「とても簡単」「やや簡単」と回答した人 >
・過去の経験から、それほど苦労した記憶はありません(50代:フリー/自営業)
・自分の家族に1番良い方法で勤務すればよいと思う。今は面接も全てオンラインでできるし在宅勤務の仕事も多いので
結婚出産後の就職活動も以前よりは簡単だと思う(40代:正社員)
・資格(宅地建物取引士、AFP)を独身時代に取得をしておいてよかったと思う(50代:パート/アルバイト)
・休職復職が普通になりつつあると感じています(60代:契約社員)
・多様な働き方や職種を、求職者側も認識して柔軟に検討する必要があると思う(40代:派遣社員)
・いまは結婚、出産しても就活は普通のことになってきたのでブランクがあっても問題ないと思う(40代:正社員)
・就職を考えたことが数回ありますが、その度毎回、条件に合う就職先を紹介いただきました。日商簿記1級や
税理士試験科目合格等、資格を持っていることが理由かもしれません(40代:契約社員)
・働く意欲があればいいと思う(40代:パート/アルバイト)
・出産後の方は、やはり赤ちゃん優先になり、仕事に支障が無ければ良いですが、ある程度大きかったら支障は
無いかと (50代:今は働いていない)
・サポートを受けられる実家などの近くに住んでいる場合、それを伝えると選考に響く事は無かったと思います
(40代:派遣社員)
<結婚・出産後の就職活動について「とても難しい」「やや難しい」と回答した人 >
・短時間勤務の仕事がない。仕事を休んでいる期間が長いと就職も難しく、勘を取り戻すのに時間がかかる。
実家が離れていると預け先に困る(40代:パート/アルバイト)
・子供がいると不利になるのは仕方がないことだが、悔しい(50代:パート/アルバイト)
・ブランクが7年で就職活動したのですが、7年でパソコン周りの変化もありましたし、仕事に慣れるまでが
大変でした。子供が小学生になってから働き始めましたが、
夏休みなどの長期休暇の子供の預け先も大変でした(40代:派遣社員)
・結婚によっては変化なかったが、出産後は大きく異なった。夫が家事に全く関与しないため、育児と家事に
なれるまで心身ともに大きく負担がかかった。また手のかかる子供で簡単に人に預けることが
出来にくかったため、仕事を再開しようと思えるまで10年以上必要だった。そしてそのブランクによって
求人に応募してもなかなか採用に至らない(50代:今は働いていない)
・結婚後は、子供は2年は作るな、と面接で言われた。子供が生まれてからの転職は、話の流れで子供がいる、
と話したらすぐに面接を切り上げられた(30代:正社員)
・預け先の確保が難しい。仕事が決まらないと保育園などの預け先が認可されない。一度仕事をやめてしまうと
入園に必要な点数が明らかに足りない(30代:今は働いていない)
・女性が結婚、出産前に培ったキャリアを認めて積極的に採用してくれる職場が非常に少ない。こんな社会に
未来はないと思う(60代:今は働いていない)
・夫の転勤で自分の意志と関係なく仕事を辞めなくてはいけなくなり、転勤の度に就職活動をするのが辛い
(50代:派遣社員)
・子どもがいる、子どもの年齢や人数を聞いたあとの態度が不採用に変わるのがわかりその場で帰りたくなる事が
何度もあった。子育てママ在住など書かれていても結局は小さい子どもがいるだけで思い込みや偏見込みに
なるのかと心が折れる (30代:パート/アルバイト)
・なぜ、女性ばかりが我慢や面倒な思いをしなければいけないのでしょうか。学童に預けるにも役所にいく、
提出にまた行く、書類の更新は年度毎に必要、証明書をもらう、長期休み時はお弁当をつくる、
学校の短縮授業や休校など、常にシフトや時間差を心配しての就活。とてもしんどい(40代:今は働いていない)
<結婚・出産後の就職活動について「結婚・出産前と同じ」と回答した人 >
・私の時代はあまり分け隔てなく応募採用に至ったが、多分働いている人の何割かが主婦や子持ちだったから
だと思う(50代:フリー/自営業)
・実力があれば結婚出産関係なく仕事ができるんだろうなと思う。結婚出産を理由に仕事が決まらない人の中
には結婚出産してなくても仕事をさせてもらえない人もいるんだろうな(50代:パート/アルバイト)
・家事との両立を考えて、フルタイムではなく、扶養範囲内の仕事を探すようになった(40代:今は働いていない)
・多分 今は夫婦で働かないとやっていけないと思います(60代:今は働いていない)
・特に問題なかった(50代:派遣社員)
・どちらも現在の会社でそのまま働けるので就職活動はしていません。育休については、1年でした(40代:正社員)
・スキルがあれば問題なかった(50代:派遣社員)
・現職を辞めないこと。私は主人が転勤したため、仕事を続けられなかったのですが、続けている人とは雲泥の差の
生涯年収です(50代:パート/アルバイト)
・既婚ではあるが子供がいないので子供がいる状態はわからないが、結婚と同時に海外赴任となった夫に
仕事を辞めて付いて行き、2年のブランクができたが、帰国後に就職活動を行った際に、特に難しさは感じなかった
(40代:正社員)
・結婚しても退職せずに仕事を続けたので、「結婚・出産前と同じ」にしました。 ただ、仕事を続けた結果
出産の機会を逃したかもしれません(50代:その他の働き方)
しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎より
結婚・出産というライフイベントは、女性の働き方に大きな影響を及ぼしてきました。主婦層を中心とする就労志向の女性に、「結婚・出産後の就職活動についてどのような印象をお持ちですか」と尋ねたところ「とても難しい」または「やや難しい」と答えた人の割合は9割を超えます。女性活躍推進など、様々な施策を打ってきているはずですが、結婚・出産後の就活の難しさは厳然と存在しています。年代別で比較すると、年代が低くなるほど「とても難しい」と回答する比率が顕著に増えていました。60代以上はサンプルサイズが小さいものの、30代以下と比較するとその差は30ポイントに及んでいます。
結婚・出産後の就活は「やや難しい」「とても難しい」と回答した方に「結婚・出産後の就職活動は、どのような点で難しいと感じますか」と尋ねたところ、8割近くが「日数・時間・場所など家庭と両立できる仕事が少ない」と回答しました。2位は「求人に応募しても選考に通りにくい」で、比率は半数を超えています。主婦層は家事育児と仕事との両立で忙しいと想定されますが、「就職活動する時間がつくれない」は24.0%と時間がとれないこと自体は主たる原因ではないようです。また、「就職活動の仕方が分からない」と回答した人は5.8%に留まります。家庭と両立できる条件の仕事の少なさが、就活を難しくしている決定的な要因であることがわかります。 結婚や出産を経ると女性は家庭と仕事との両立に悩まされます。しかし本来であれば、家庭と仕事の両立は夫婦共通の悩みであるはずです。結婚出産後の就活が難しいと感じている女性が9割を超えていることは、家庭と仕事の両立という悩みが女性に偏っていることを表していると感じます。職場では家庭と両立できる仕事を増やすこと、家庭では家庭と仕事を両立する悩みを夫婦で分かち合うことが、状況を改善する鍵だと考えます。 |
<しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎 ープロフィールー>
1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。2011年に設立したしゅふJOB総合研究所では仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦層”のべ40000人以上の声を調査・分析。2021年に独立。“ワークスタイル”をメインテーマにした研究・執筆・講演、企業の事業支援および広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。
人材派遣、紹介、アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げなど事業現場の最前線から、広報ブランディング・経営企画・人事など管理部門までを管轄。雇用・労働分野の有識者として多数のメディアに出演し、人材マネジメントから法規制まで雇用労働分野の幅広いテーマについて意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。
Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/JCAST会社ウォッチ解説者/日本労務学会員
民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職促進検討会」(平成29~30年度)
労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラム検討委員会」(平成29~31年度)
日本人材派遣協会 派遣事業運営支援部会員(平成20~21年、24年)、内閣府 規制改革会議 雇用WG勉強会(平成26年)など
◇メディア出演 NHK『あさイチ』解説、テレビ朝日『ビートたけしのTVタックル』パネラー、フジテレビ『みんなのニュース:
ふかぼり』解説などのテレビ出演の他、ラジオ・新聞・雑誌・ビジネス系ウェブメディアなどでコメント多数
◇執筆・その他 ITメディア連載『「人材サービス」が滅ぶ日は来るのか?』/マネープラス連載『ワークスタイルの見つけ方』他、
日本経済新聞、日経MJ、時事通信、NEWSポストセブン、アーバンライフメトロなど執筆・寄稿記事多数
大学や男女共同参画センターなどでの講演、パネルディスカッションのモデレーターなども務める
有効回答者数:557名 ※女性のみ
調査実施日:2022年1月12日(水)~2022年1月19日(水)まで
調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOB』登録者
※本リリースの引用の際は、必ず「しゅふJOB総合研究所調べ」とクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
※当リリースに関して、研究顧問 川上へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください。
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」そんな志のもと2011年につくられた研究所です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/report/
※しゅふJOB総研公式ツイッター⇒https://twitter.com/shufujobsoken
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ
<ビースタイルグループについて>
best basic style~時代に合わせた価値を創造する~を共通の基本理念に掲げ、その時代の社会問題や人々の不便を革新的な事業によって解決しようと取り組んでいます。創業以来、主婦の雇用をのべ16万人以上創出してきた『しゅふJOB』や多様な働き方×ハイキャリアを実現する『スマートキャリア』、すきま時間で働く『ご近所ワーク』など人材サービス事業を主軸に、RPA導入支援やスーパーフード“モリンガ”のプロデュースなど事業領域を広げながら、グループ共通のバリュー「四方善」を実践して参ります。
本プレスリリースに関するお問い合わせ先
ビースタイルグループ広報担当:兒玉・川﨑
Mail:pr@b-style.net
お問い合わせページ:https://www.bstylegroup.co.jp/contact/