2016年12月12日(月)
株式会社ビースタイル
主婦に特化した人材サービス『しゅふJOB』(事業運営者:株式会社ビースタイル/本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)の調査機関しゅふJOB総研は、『働く女性の2016年』をテーマに主婦会員に向けてアンケート調査を行いました。以下、結果をご報告します。(有効回答数628件)
1.女性が働きやすくなった実感「ない」が前年比6.9ポイント増加
2.働きやすくなった実感「周囲の社員の理解が進んできた」46.3%
3.2016年は「働き続けることがこれまでより難しくなった年」38.7%
4.夫の意識行動は「あまり変わらない」が前年比5.1ポイント増加
5.1日の中で最も優先した時間「仕事時間」が前年比5.6ポイント増加
6.2017年は「企業が女性が働くことの価値をさらに認める年」に29.5%
7.フリーコメントより抜粋
実感「ない」6.9ポイント増
「周囲の社員の理解が進んできた」前年比9.8ポイント増
「女性マネジメント層の数が増加した」前年比11.0ポイント増
「その他」の中に、「いままでと変わらない」との回答が39件
「あまり変わらない」が5.1ポイント増
仕事時間が5.6ポイント増
「その他」の内、「特に変わらないと思う」との回答が48件
<女性が働きやすくなった実感が「ある」と答えた方のコメントより>
・パートの面接で事務でも扶養内を積極的に採用している雰囲気を感じました(40代:その他)
・年齢差別が少なくなった(50代:パート/アルバイト)
・子供の用事での休暇を快く承諾してもらえる(40代:派遣社員)
・女性自身が環境・空気を変えているように感じます。制度としてはまだ少し弱いかと・・・
(30代:SOHO/在宅ワーク)
・以前よりも機会、選択肢が増えた(40代:派遣社員)
・男性社員の邪悪な視線や態度が少なくなった(40代:フリー/自営業)
・専業主婦であることが、難しくなっていると思う(40代:パート/アルバイト)
・復帰しやすい求人が増えた(40代:派遣社員)
・1.ブランクがあっても再就職が可能な求人が増えた 2.時給が上がってきた 3.短時間勤務に理解が増した
(40代:パート/アルバイト)
・年令が50代になってもデスクワークの仕事に新しく就くことができた(50代:派遣社員)
・社会全体が理解して介護や状況も受入れやすくなったように感じる(30代:その他)
・短時間勤務が容認されやすくなった(30代:フリー/自営業)
<2016年はどんな年だったか>
・中高年の独身には選択が厳しい(50代:その他)
・社会保険の加入要件が改定され、これまで以上に働きにくくなった年(40代:パート/アルバイト)
・シングルマザーが子供との時間を大事にしてたら仕事なんか決まらない年(40代:パート/アルバイト)
・表面上は働きやすくなったかもしれないが、実際は何も変わっていない(60代:その他)
・働くことを強制されているように感じた年(50代:パート/アルバイト)
・女性活用というスローガンと、制度の変更等現実がズレていた年(40代:パート/アルバイト)
・扶養範囲での募集が激減(40代:その他)
・ハイキャリアとパートなど、格差が広がった(50代:パート/アルバイト)
・仕事に家庭に育児、女性の負担が増えた年(20代:パート/アルバイト)
・若い主婦がパートに出るようになって、シニア主婦が仕事を見つけにくくなった(50代:パート/アルバイト)
・扶養の金額が変わって働く時間が減った(50代:派遣社員)
・年令で採用されないことが多い(50代:パート/アルバイト)
・子育て世代の地域の理解と寛容不足(50代:パート/アルバイト)
・20代、30代の若い女性(子供のいる人も含め)に対する制度は整ってきているように感じるが、
中高年の女性にとっては相変わらず企業は冷たい。経験よりも若さと見た目重視だと感じる
(50代:パート/アルバイト)
・女性が仕事、家事、育児などすべてをこなすスーパーウーマンであることを強いられる年(40代:フリー/自営業)
・主題が【女性】が働く事とある限り、まだまだなのだと痛感します。【男性】のキャリア形成、
【男性】の育児と家庭の両立、というのはならない(30代:パート/アルバイト)
・女性が働くことについてやっと少し本気で考え始めた年(50代:派遣社員)
・何も変わらない。政治利用されてるだけ(50代:パート/アルバイト)
・メリットばかり取り上げられて、本当に働く女性の困難や苦労はクローズアップされない年(30代:正社員)
・メディアで取り上げられることが増えたが実際は以前と変わらない(40代:契約社員)
・より難しくなったというより表面化した年(50代:パート/アルバイト)
・就業していない女性(専業主婦など)に対する評価が下がった年(30代:その他)
・社会保険に加入できるハードルは低くなったがその分扶養控除内での仕事の募集が増えた気がします。
がっつり働きたい人には厳しいです(50代:パート/アルバイト)
・扶養内での上限枠変更など、様々な取り組みが検討されたと思います(40代:派遣社員)
・色々な改善策が明示され来年以降期待したいと思えた年(50代:パート/アルバイト)
・保育園が増え、幼稚園の延長保育も充実してきた年(40代:契約社員)
・女性が労働力として再認識された(40代:その他)
<2017年はどんな年になるか>
・育児中の母親が誰はばかることなく育児に専念できるようになる年(50代:パート/アルバイト)
・ハイキャリアとパートなど、さらに格差が広がりそう(50代:パート/アルバイト)
・配偶者控除制度改正で働き方に迷う年(50代:パート/アルバイト)
・すでに働いているかたには、良い変化がありそう。主婦には厳しい変化となりそう(40代:その他)
・働かざるを得ない経済状況の人が増える(40代:パート/アルバイト)
・夫婦のすれ違い時間が増し 不倫 離婚者が 増す時代(50代:派遣社員)
・シングルマザーも働きやすい年(40代:パート/アルバイト)
・女性が全て働かなければならない年(40代:パート/アルバイト)
・進展のある年になるとは思えない。2016年と変わらない年(40代:派遣社員)
・専業主婦の価値の見直しを求める声が大きくなりそう(30代:パート/アルバイト)
・より賃金が下がりそう(50代:パート/アルバイト)
・今までは女性が男性を転がしてあげていたが、社会が男性より女性の方が能力が上だと認めざるを得なくなる
(30代:その他)
・制度改正で家計が苦しくなる(50代:パート/アルバイト)
・出来る人はますます出来て出来ない人は置いていかれる(50代:パート/アルバイト)
・子育てを保育園任せにしているお母さんが、最近は多い気がするので、家庭でのしつけや教育の重要性について
考えられると良いと思います(40代:派遣社員)
・女性が輝く社会(40代:パート/アルバイト)
2016年は4月に女性活躍推進法が施行され、いよいよ女性が本来の力を発揮できる時代が到来するのではないかと思われました。しかしながら女性が働きやすくなった実感があるかを問うたアンケートに対しては、78.3%の方がNOと回答しました。これは前年より6.9ポイント多い数字となります。 別の質問項目では、奇しくも同じ78.3%の方が、夫の意識・行動に変化がないと答えています。イクメンやイクボスなどの言葉が徐々に浸透し、男性の育休取得が話題になりつつある中で残念な結果です。女性の仕事優先度が高まれば高まるほど、男性の意識・行動の変化への期待感はさらに高まるはずです。今回のアンケート結果は、全ての男性に対する警告のように見えます。 アンケート結果の中で最も気になったのは、2016年がどのような年だったかを振り返った際に「その他」を選択した人の割合が多く、「いままでと変わらない」との趣旨のコメントが39件もあったことです。同じく2017年がどのような年になるかについても、「特に変わらない」との趣旨の回答が48件ありました。変化を実感できている人が少ないことが、未来への期待の薄さにつながっているようです。 一方1日の中で最も優先した時間については「仕事時間」との回答が13.6%から19.3%と5.6ポイント増加している点は注目です。主婦層にとって仕事の優先度が高まっているにもかかわらず未来に期待が持ちづらいのは、社会の変化が実態に追い付いていないことを表しています。どれだけ政府が主導しても、実社会が変化しなければ期待は高まりません。一方で政府で行われている施策が実社会に活かし辛いものである可能性もあります。その点は検証が必要です。 求人倍率は上昇を続けていますが、働く女性にとって選択肢がそこまで増えている実感はありません。ただ、2016年を振り返って、「周囲の理解が進んできた」との回答が増加しているように、社会の中に変化の兆しも見えてきています。その流れを途切らせることなく、2017年はさらに実効性を高めていく年になることを願います。 |
《しゅふJOB総研 所長 川上敬太郎プロフィール》
1997年、愛知大学文学部卒業。大手人材派遣会社に入社し営業職を経験後、責任者として営業企画・新卒派遣・人材紹介部門の立ち上げを行う。 2004年の改正労働者派遣法施行を受けて転職し、メディカル分野の人材サービス事業立ち上げに参加。同社にて登録・カウンセリング・仕事紹介を統括するエグゼクティブマネージャー、マーケティング部門の執行役員などを歴任。その後、業界専門誌を発行する株式会社オピニオン営業推進部部長 兼 月刊人材ビジネス編集委員を経て、2010年株式会社ビースタイル入社。主婦に特化した人材サービスに携わり、2011年しゅふJOB総合研究所 所長就任。同年人材サービス業界を取り巻く『声なき声』を社会に届けるフェイスブックページ『ヒトラボ』を立ち上げ編集長に就任。内閣府 規制改革会議 雇用ワーキンググループ勉強会にて有識者の一人として参加するなど、主婦人材の活躍推進や人材サービス業界のあり方について積極的な意見提言を行う。 フェイスブックグループ『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰。
◇メディア出演歴
テレビ東京 ワールドビジネスサテライト/テレビ朝日 ビートたけしのTVタックル/日本テレビ news every./フジテレビ みんなのニュース/その他、 日本経済新聞・朝日新聞・読売新聞・AERA・女性セブン・ビズマム…等多数
◇講演歴
・業界人による業界人のための業界情報 (船井総合研究所 高付加価値アウトソーシング研究会)
・働く主婦のホンネ~再就職市場の現状とトレンド (男女共同参画センター 横浜北 第2回 女性の再就職支援事業検討会)
・「いつ?どう働くかがわかる!」専門家による主婦の働き方レクチャー (ららぽーと海老名) など
◇寄稿・連載歴
・日経MJ 『懐に余裕、心にゆとり』(2016年2月1日)
・時事通信『働くデキる女性たち』(各地方紙上で連載)
・アドバンスニュース社コラム『木曜日のつぶやき』 など
▼ヒトラボ https://www.facebook.com/hitolabo.jinzai/
▼ヒトラボ資料館 『是々非々』 http://zezehihi.wix.com/jinzai
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、 もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」
そんな志のもとにつくられた研究所です。
「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施、結果を社会に発信しています。
<株式会社ビースタイルについて>
企業理念は「bestbasicstyle」。時代に合わせて新たなスタンダードをつくる会社です。この理念に基づき、2002年の創業以来、働きたい主婦に対して就業支援を行って参りました。約14年間で生み出した主婦の雇用数はのべ5万人。女性がそれぞれの価値観、ライフスタイルに合わせて働ける社会の実現に向け、派遣・在宅・エグゼクティブなど、様々な『しゅふJOBサービス』を提供しています。
本プレスリリースに関するお問い合わせ先
(株)ビースタイル広報担当:柴田・川上
〒160-0022東京都新宿区新宿4-3-17FORECAST新宿SOUTH7階
Mail:pr@b-style.netホームページ:http://www.bstylegroup.co.jp/
※当リリースに関して、所長 川上へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください。
※本リリースの引用の際は、必ず「しゅふJOB総合研究所調べ」とクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
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