2021年6月21日
ビースタイルグループ
ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)は、『扶養枠と時給』をテーマに、働く主婦・主夫層にアンケート調査を行いましたので以下にご報告します。(有効回答数:655件)
1.今年の収入制限「年収103万円」31.0%、「気にしない」40.8%
2.収入上限に関する希望:時給への不公平感の有無別比較
3.時給換算で2000円以上の仕事であれば、「扶養枠を外して働く」89.0%
4.フリーコメントより
◇フリーコメントより抜粋((①と③は年代:就業形態、②は年代:就業形態:扶養枠を外す時給ライン○○円以上)
①いくら位の仕事であれば扶養枠を外すかを尋ねた際、「1000円未満でも扶養枠を外して働く」と回答した人の理由
・働くことが好きだから(50代:パート/アルバイト)
・やりたい仕事内容であれば(40代:今は働いていない)
・もともと扶養枠内の仕事ではなく、私が主たる家計負担者だから(60代:フリー/自営業)
・現在も最低賃金で働いており、扶養枠外です(50代:パート/アルバイト)
・働けるうちは働きたい このあとに備えたい(60代:今は働いていない)
・収入がないと将来が不安(40代:その他の働き方)
・仕事があるだけありがたいので(50代:SOHO/在宅ワーク)
・仕事内容、自分の環境に合わせられる仕事であれば扶養枠にはこだわらない(50代:今は働いていない)
・長く正社員で働いて来て、厚生年金をかけてきたから(50代:パート/アルバイト)
・制限気にして働いていたら、自分の納得いく仕事が出来ないから(50代:その他の働き方)
②いくら位の仕事であれば扶養枠を外すかを尋ねた際、「1000円以上」の範囲で回答した人の理由
・短時間で稼げないと家事や育児の時間が取れないので時給は高いほど良い
(40代:パート/アルバイト:2000円)
・扶養を外すなら、ある程度の収入でないとマイナスになるので(50代:派遣社員:1500円)
・週3~4のフルタイムで働きたいため(50代:パート/アルバイト:1800円)
・社会保険など、給料から引かれる分を差し引いてマイナスにならないようにするため
(40代:派遣社員:1500円)
・それぐらい収入があれば、扶養枠から外れても、主人も納得してくれそうなので
(40代:今は働いていない:2000円)
・5時間以上働きたいから(40代:今は働いていない:1300円)
・非正規雇用でも家賃払える生活が出来るから(50代:契約社員:1500円)
・枠を外すと家事や子供と関わる時間が大幅に減少することが考えられるが、
それでもこれだけの時給で働かせてもらえば、自分は頑張っていると思うことがきっと出来ると
思うから(40代:契約社員:1800円)
・社会保険料などを引いた手取りで20万は欲しいから(30代:パート/アルバイト:1500円)
・できれば、家事をしっかりやりたいので、旦那の給料の方を上げてほしいのが、本音
(40代:派遣社員:1500円)
・安い給料で扶養枠を超えたくない(60代:パート/アルバイト:1500円)
・派遣の場合は時給が高いことが多いですが、たくさん働くなら、1日に10000円以上稼げるところが
よいなと思ったからです(30代:フリー/自営業:1400円)
・170万程の年収だとフルタイム、社保だと得をしてるように思えないが、それでも働かないと
家計的に厳しいため(30代:パート/アルバイト:1100円)
・1500円以下の時給で扶養枠を外すにはかなりの労働時間が必要だから
(50代:パート/アルバイト:1500円)
・フルは、ちょっと厳しいので、時短だとこのぐらいほしいなっと思う希望です
(40代:派遣社員:1400円)
③いくら位の仕事であれば扶養枠を外すかを尋ねた際、「2000円以上でも扶養枠内に収めて働く」と回答した人の理由
・長期での採用ならともかく 今年は扶養を外れて来年は仕事が更新されなかったからまた扶養に
入れてもらう というのは配偶者や配偶者の職場にも迷惑だし自分も面倒なので(40代:今は働いていない)
・年齢が若ければ扶養を外れてもいいが、あと数年だけ社会保険を払うことにメリットを感じない
(50代:派遣社員)
・家計が苦しいわけではないので、時間にゆとりを持って暮らしたい(50代:パート/アルバイト)
・50代をすぎたので、趣味にも時間を使いたい。無理をする時期は過ぎたから
(50代:今は働いていない)
・扶養を外す判断は時給が理由ではなく、仕事の内容によるため(50代:派遣社員)
・まずは、ブランクからの社会復帰を目指しているため。子どもをベースに働きたい。
それに慣れることができたら、考えていきたいと思う(30代:今は働いていない)
・時給が高い=短時間労働でいいことに魅力を感じる。特に子育て中なので時間の融通がきくことが魅力
(30代:パート/アルバイト)
・自分の時間が欲しいから最小限しか働きたくない(40代:パート/アルバイト)
・夫の健保組合の制度が良いから。フルタイムで働く体力と気力がない(50代:パート/アルバイト)
・年齢的に体力に限界があるので、その程度が程よい労力かなと思いました
(60代:今は働いていない)
働き方改革の推進にコロナ禍が加わり、働き手の意識変化は目まぐるしい早さで進んでいます。仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦・主夫層”の扶養枠に対する意識を確認すべく「今年(2021年)のあなたの収入上限に関する希望をお教えください」と質問したところ、103万~150万円の扶養枠内を希望する人が過半数となったものの、4割以上が「収入制限は気にしない」と回答しました。 別の質問にて時給に不公平を感じたことが「ある」と答えた人と「ない」と答えた人に分けてクロス集計してみたところ、不公平を感じたことがある人の方が収入制限を気にせず働きたいと考えている比率が高くなりました。動機がポジティブかネガティブかは人により異なるかもしれませんが、時給に対して不公平を感じている人の方が、制限を設けずより多くの収入を得ようとする意欲が高くなるという傾向があるようです。 では、「あなたは時給換算でいくら位の仕事であれば、扶養枠を外して働くことを選びますか」と尋ねたところ、最も多かったのは「1,500円」以上を選んだ人で24.6%。1,500円より高い金額を選んだ人たちと合わせると1,500円以上の時給であれば扶養を外す人が過半数となります。さらに2,000円以上だと89.0%と約9割におよびます。扶養枠があることで働く意欲がある人の労働参加を制限してしまう懸念が指摘されていますが、所得税や保険料が優遇されるなどのメリットが受け入れられ、扶養枠という制度は長く浸透してきました。制度をどう改革するかの議論も必要ですが、今回の調査からは、働き手に支払われる時給相場の平均が1,500円になれば過半数が、2,000円になれば9割の人が自ずと扶養枠を外すことが期待できることがわかります。最低賃金を一気にそこまで引き上げてしまうと様々な負の影響も想定されるため慎重な議論が必要ですが、1,500円や2,000円という数字は、望ましい賃金のあり方を考える上で参考となるラインなのではないかと考えます。 |
1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦・主夫層”のべ35000人以上の声を調査・分析し、200本以上のレポートを配信。2021年に独立。“ワークスタイル”をメインテーマにした研究・執筆・講演、企業の事業支援および広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。
人材派遣、紹介、アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げなど事業現場の最前線から、広報ブランディング・経営企画・人事など管理部門までを管轄。雇用・労働分野の有識者として多数のメディアに出演し、人材マネジメントから法規制まで雇用労働分野の幅広いテーマについて意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。
Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/JCAST会社ウォッチ解説者/日本労務学会員
◇委員等 厚生労働省 委託事業検討会委員
民間人材サービス活用検討事業「民間人材サービス事業者のノウハウを活用した女性の復職促進検討会」(平成29~30年度)
労働者等のキャリア形成・生産性向上に資する教育訓練開発プロジェクト事業「プログラム検討委員会」(平成29~31年度)
日本人材派遣協会 派遣事業運営支援部会員(平成20~21年、24年)、内閣府 規制改革会議 雇用WG勉強会(平成26年)など
◇メディア出演 NHK『あさイチ』解説、テレビ朝日『ビートたけしのTVタックル』パネラー、フジテレビ『みんなのニュース:
ふかぼり』解説などのテレビ出演の他、ラジオ・新聞・雑誌・ビジネス系ウェブメディアなどでコメント多数
◇執筆・その他 ITメディア連載『「人材サービス」が滅ぶ日は来るのか?』/マネープラス連載『ワークスタイルの見つけ方』他、
日本経済新聞、日経MJ、時事通信、NEWSポストセブン、アーバンライフメトロなど執筆・寄稿記事多数
大学や男女共同参画センターなどでの講演、パネルディスカッションのモデレーターなども務める
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」
そんな志のもと2011年につくられた研究所です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/
※しゅふJOB総研公式ツイッター⇒https://twitter.com/shufujobsoken
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ
<ビースタイルグループについて>
best basic style~時代に合わせた価値を創造する~を共通の基本理念に掲げ、その時代の社会問題や人々の不便を革新的な事業によって解決しようと取り組んでいます。創業以来、主婦の雇用をのべ16万人以上創出してきた『しゅふJOB』や多様な働き方×ハイキャリアを実現する『スマートキャリア』、すきま時間で働く『ご近所ワーク』など人材サービス事業を主軸に、RPA導入支援やスーパーフード“モリンガ”のプロデュースなど事業領域を広げながら、グループ共通のバリュー「四方善」を実践して参ります。
本プレスリリースに関するお問い合わせ先
ビースタイルグループ広報担当:兒玉・川﨑
Mail:pr@b-style.net
お問い合わせページ:https://www.bstylegroup.co.jp/contact/media/
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