2021年9月3日
ビースタイルグループ
仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関『しゅふJOB総研』(運営会社:株式会社ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)は、『家計のゆとりと扶養』をテーマに、働く主婦・主夫層にアンケート調査を行いましたので以下にご報告します。(有効回答数:655件)
1.前回調査より:現在の家計のゆとり状況
2.収入上限に関する希望:家計のゆとり別比較
3.世帯年収:家計のゆとり別比較 ※回答者のみ
4.扶養枠を外す時給ライン:家計のゆとり別比較
5.扶養枠を外す時給ライン:世帯年収別比較 ※回答者のみ
6.フリーコメントより
◇扶養枠を外す時給として“1500円未満”を選択した人の理由より抜粋(年代:就業形態:扶養枠を外す時給)
<家計のゆとりについて「十分ゆとりがある」「どちらかといえばゆとりがある」と回答した人>
・自身でしっかり稼ぎたいので(50代:契約社員:1000円以上)
・これくらいもらわないと勿体ない気がするので(50代:パート/アルバイト:1300円以上)
・扶養を外しても損がないくらいの時給だと思う(50代:今は働いていない:1300円以上)
・少し働いても扶養からはずれるなら思いっきり働く(30代:パート/アルバイト:1400円以上)
・扶養を気にしていたら社会的に認めてもらえないと感じる(50代:正社員:1300円以上)
・年金額を増やしたい(50代:パート/アルバイト:1000円以上)
・特に資格があるわけではないから(50代:今は働いていない:1100円以上)
・手取り、18万以上は欲しいため(60代:パート/アルバイト:1300円以上)
・週3~4日勤務でもやっていけると思うため(30代:パート/アルバイト:1300円以上)
・地方では高時給なので(50代:契約社員:1200円以上)
・とにかく、働きたいので。その位なら(40代:今は働いていない:1000円以上)
・子供がいないので時間の余裕がある(50代:派遣社員:1000円未満でも扶養枠を外して働く)
・時給が安いとやる気が出ない(50代:派遣社員:1400円以上)
・1日7時間労働として22日で計算すると約19万になるので、その周辺なら扶養外れても良いと思うので
(50代:正社員:1200円以上)
・自分のスキルを考えると、高時給は難しいため(40代:今は働いていない:1000円以上)
<家計のゆとりについて「全くゆとりがない」「どちらかといえばゆとりがない」と回答した人>
・以前、計算して社保分を支払っても損のないのが時給1250円以上だったので1,250円以上を希望
(40代:パート/アルバイト:1200円以上)
・うちの地域だとまだ1,000円以上の時給がすくない(40代:パート/アルバイト:1000円以上)
・出来ればやりがいのあるしごとに就きたい(50代:パート/アルバイト:1400円以上)
・扶養で働く選択肢はないので(40代:派遣社員:1000円未満でも扶養枠を外して働く)
・生活費に余裕をもたせたい(60代:今は働いていない:1300円以上)
・高齢の親がいるので、フルでなく週3以内で働きたい(50代:パート/アルバイト:1200円以上)
・労働基準法で働く時間は制限されているけど現実的にはお金が足りないのでたくさん稼ぎたい
(50代:パート/アルバイト:1100円以上)
・週3くらいの勤務を希望しているため(40代:パート/アルバイト:1300円以上)
・稼ぐのに制限を設ける理由はそもそも何なのか(40代:パート/アルバイト:1000円以上)
・ひとり親、寡婦の条件を満たさない状態で生活をしている世帯主だから
(60代:派遣社員:1000円未満でも扶養枠を外して働く)
・外さないと生活が苦しい(40代:パート/アルバイト:1000円以上)
・出費が増えるのでそこの解消したいから(40代:パート/アルバイト:1200円以上)
・最低賃金では、ゆとりある生活を送れないので家計にプラスになるのはこの辺りの金額かと
(30代:派遣社員:1300円以上)
・お金より簡単な仕事がいいから(30代:今は働いていない:1300円以上)
・現在では休憩なしで5時間1200円で働いているが、手取りが少ない。かといって、扶養範囲内では
生活できない(50代:パート/アルバイト:1400円以上)
以前、「家計のゆとり(※1)」や「扶養枠と時給(※2)」について調査したところ、仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の中で「家計のゆとりなし」と感じている人は6割強、時給が2000円以上のラインであれば扶養枠を外すと答えた人は9割弱であることなどがわかりました。
それらの調査結果を用いてさらにクロス集計を行ったところ、「家計のゆとりなし」と答えた人で「1500円未満」でも扶養枠を外すと回答した人の比率は37.3%と4割近くいました。それに対し「家計のゆとりあり」と答えた人の比率は27.0%で10ポイント以上の開きがあります。一方、103万円などの年収上限の傾向については、家計のゆとりとの相関関係は見られませんでした。また、世帯年収の回答者を500万円以上と未満に分けてクロス集計したところ、500万円未満では「1500円未満」でも扶養枠を外すと回答した人の比率は47.7%と半数近くあったのに対し、500万円以上では27.7%と20ポイントの開きがあります。世帯年収と家計のゆとりとの関係性についてもクロス集計したところ、「家計のゆとりあり」と答えた人の方が「家計のゆとりなし」と答えた人より世帯年収が高い傾向が見られました。世帯年収が低く家計にゆとりがないと感じている人ほど、低い時給でも扶養枠を外そうとする傾向があるようです。 「家計のゆとりなし」と回答した人のフリーコメントには「扶養で働く選択肢はない」「生活が苦しい」などの切実な声も寄せられました。家計のゆとりのなさが、賃金へのこだわりや賃金交渉に対する意欲を弱める方向に影響を与えている可能性もあるように感じます。 (※1)家計のゆとりについて:https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/news-26393/ |
1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦・主夫層”のべ35000人以上の声を調査・分析し、200本以上のレポートを配信。2021年に独立。“ワークスタイル”をメインテーマにした研究・執筆・講演、企業の事業支援および広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。
人材派遣、紹介、アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げなど事業現場の最前線から、広報ブランディング・経営企画・人事など管理部門までを管轄。雇用・労働分野の有識者として多数のメディアに出演し、人材マネジメントから法規制まで雇用労働分野の幅広いテーマについて意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。
Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/JCAST会社ウォッチ解説者/日本労務学会員
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」そんな志のもと2011年につくられた研究所です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/
※しゅふJOB総研公式ツイッター⇒https://twitter.com/shufujobsoken
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ
<ビースタイルグループについて>
best basic style~時代に合わせた価値を創造する~を共通の基本理念に掲げ、その時代の社会問題や人々の不便を革新的な事業によって解決しようと取り組んでいます。創業以来、主婦の雇用をのべ16万人以上創出してきた『しゅふJOB』や多様な働き方×ハイキャリアを実現する『スマートキャリア』、すきま時間で働く『ご近所ワーク』など人材サービス事業を主軸に、RPA導入支援やスーパーフード“モリンガ”のプロデュースなど事業領域を広げながら、グループ共通のバリュー「四方善」を実践して参ります。
本プレスリリースに関するお問い合わせ先
ビースタイルグループ広報担当:兒玉・川﨑
Mail:pr@b-style.net
お問い合わせページ:https://www.bstylegroup.co.jp/contact/media/
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