2023年7月12日
ビースタイルグループ
ビースタイルグループ(株式会社ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦/およびグループ各社)が展開する、主婦に特化した人材サービス『しゅふJOB』の調査機関しゅふJOB総研は、『不妊治療』をテーマに主婦層を中心とする就労志向で結婚経験がある女性にアンケート調査を行いましたので以下にご報告します。(有効回答数764件)
1.不妊治療をした経験が「ある」20.5%
2.不妊治療をした経験:世帯年収別比較
3.不妊治療当時、「仕事をしていた」66.9%
4.不妊治療と仕事を両立させる場合の課題「治療にかかる費用の負担」76.6%
5.不妊治療と仕事を両立させる場合の課題:不妊治療経験別比較
6.フリーコメントより
◇フリーコメントより抜粋(年代:就業形態:不妊治療経験あり・なし)
・私の場合、職場に恵まれていたので理解を得ることができました。問題は産後の方が大きかったです
(40代:フリー/自営業:あり)
・いい面も悪い面もある。もっと不妊治療を言える環境、受け入れてくれる職場環境なら仕事もしやすい
(30代:派遣社員:あり)
・時間で働く日本の会社のスタイルでは、クリニックでの拘束時間が長く通院頻度も高いこの問題が
クリアできない。フルフレックスや裁量労働制でも良いと思う(40代:正社員:あり)
・不妊治療はなかなか人に話せることでもないし、不妊治療していることで融通が効く企業も少ないと
思う(30代:今は働いていない:あり)
・不妊治療は個人の問題だが、私はあまり賛成しない(50代:今は働いていない:なし)
・不妊治療をはじめてすぐの検査から、時間の融通がきかないとできないことも多く、治療始めの段階
から急な休暇が必要になる。そのため、職場の理解や治療始める段階での相談しやすい環境整備、
在宅勤務可能等より明確に進んでいればありがたい(30代:今は働いていない:あり)
・私はもう少しで子育てが終了しますが、同じ女性として支えてあげられたらと思います
(50代:パート/アルバイト:なし)
・結局成功率の高い高度な治療に踏み切った際、時間のやりくりや周りの理解不足、そして自分が急に
仕事を休まなければならないことのストレスから、続けられませんでした(40代:今は働いていない:あり)
・とにかく体の周期で動いているので両立は大変。身も心もボロボロです。周りにも言いにくいし、治療は
痛いし、落ち込むし。不妊治療と言うとみんな気を使うから、生理休暇として扱ってくれると助かるのに
(40代:パート/アルバイト:あり)
・短時間パートでも有休があるといい。すべての有休が1時間単位で使える世の中になってほしい
(40代:今は働いていない:あり)
・会社に不妊治療の事をいえる環境になればいいと思う(50代:派遣社員:なし)
・そこまでして子供を産む事に拘る必要はないと思う。養子縁組をした方が良いと思う
(50代:派遣社員:なし)
・急な休みや状況の変化がどうしてもあるので、職場で理解を得るのは難しいと思うし、職場に迷惑を
掛けずに不妊治療を行う方法は辞めるしかないと思ってしまう(30代:パート/アルバイト:あり)
・そもそも治療しながらフルタイムで働かなければならない世の中がどうなのだろうと思う 会社の配慮と
いっても、そのためには社内全体に知られてしまうので難しいと思う(40代:パート/アルバイト:なし)
・体外受精を7回ほど経験しておりますが、突然、明日の10時に来てください。など、突然仕事を休まなくては
いけないことが毎月のように起こりますが、治療についてはなかなか職場に言いづらく、とても大変です
(40代:パート/アルバイト:あり)
・経験がないのでわかりませんが、少子化の日本において不妊治療してまでも子どもを産みたいと言って
くれている方は大事にすべきと思うので、家族、職場など社会全体で支えられるようにしていくのが良いと思う
(30代:今は働いていない:なし)
・どこの婦人科や産婦人科でも病院の待ち時間が、事前に予約しても必ず2時間以上は待たされた。週5日
フルタイムで働いた後に、病院への通院時間と診察までの待たされる時間、帰宅後の家事といった流れが
しばらく続いた当時は仕事との両立は、かなり大変だった(40代:今は働いていない:あり)
・どうしてそこまでして子供が欲しいのかわからない(40代:パート/アルバイト:なし)
・排卵誘発剤を飲んでいたがあまりにも体調が悪くむくんで見た目も悪くなり気持ちが落ち込んでしまった。
接客業だったので仕事にならないと思い3ヶ月で病院へ行くのは辞めた(30代:パート/アルバイト:あり)
・一週間のうち3回以上通院することもある為、仕事帰りに行ける病院を探すことがとても大変でした。また、
早退や離席させてもらうなど、両立はかなり難しいと感じました。体外受精などは不妊治療休暇のようなもの
があれば良いのにと思いました(40代:パート/アルバイト:あり)
・自分の意思を伝えて職場の理解が得られなければ、諦めるか職場を変える(60代:今は働いていない:なし)
・私は、不妊治療のため、現在は扶養内の仕事を探しています。いつ終わるかわからない不安をかかえ、
仕事を始めたとしても、治療のために仕事を休まなければいけなくなるので、どうしても転職活動は二の次です。
でもそうしてるうちに値上げの影響でお金もなくなります。両立はなかなか難しいです
(40代:今は働いていない:あり)
・周りにも3組ほどの治療経験者がいますが、奥さんは体の負担が大きいので、その間はお休みをとっている方
ばかりでした。補助金もあるということですが、回数に限度があるということで、子供を望む気持ちより、費用の
面であきらめるというのは切ない話だと感じます(50代:正社員:なし)
・何も言わずに遅刻早退欠勤をする人がいました、ご自身では仕事の下準備等をしていたようですが、結局は
問い合わせが来たときなどに対応しきれなくて困りました。事情ぐらい話してほしかったです
(40代:パート/アルバイト:なし)
・不妊治療をした人に聞けば、具合が悪くて休んだり、病院が指定する日時に行かなければいけない、費用が
かかる…など職場の理解がないと難しいと思う(40代:パート/アルバイト:なし)
・私の場合は、不妊治療中は精神的にも不安定なので、両立は難しい。不妊治療休暇があれば良いかも
しれないが、それも、休暇とるのに自己嫌悪に陥りそう。難しい(30代:パート/アルバイト:あり)
2022年4月に不妊治療の保険適用が開始され、一年余りが経過しました。主婦層を中心とする就労志向で結婚経験がある女性に、「あなたは不妊治療をした経験がありますか」と尋ねたところ、「ある」と回答した人は20.5%。続けて「ある」と回答した人に「あなたは不妊治療当時、仕事をしていましたか」と尋ねると、「長期フルタイムで仕事をしていた」が最も多く36.9%、「長期パートタイム」「短期・単発」を合わせると66.9%でした。「仕事はしていなかった」と回答した人は29.9%で、大半は仕事しながら不妊治療と両立していたことが伺えます。 また、「不妊治療と仕事を両立させる場合、何が課題だと思いますか」と尋ねると、最も多かったのは「治療にかかる費用の負担」で76.6%。次いで「治療によってかかる心身への負担」65.2%、「治療に対する職場の理解不足」55.6%でした。続けて不妊治療経験の有無でクロス集計を行い比較したところ、不妊治療経験者の方が「治療と両立できる条件の仕事が少ない」と思う比率が15.4ポイントも高くなりました。実際に不妊治療を経験すると、両立できる仕事の少なさをより切実に感じるようです。 さらに、不妊治療経験の有無を世帯年収別で比較したところ、不妊治療経験がある人の比率は世帯年収500万以上の人の方が500万未満の人より9.4ポイント高くなりました。収入が不妊治療に少なからず影響を及ぼしている可能性がありそうです。不妊治療は高額な費用がネックであり、費用を捻出するには仕事が必要なものの、治療と両立できる仕事は少ないというジレンマが浮かび上がってきます。不妊治療の保険適用は、費用負担の軽減に向けて一歩前進だと思いますが、その効果を検証し費用負担軽減がより実感できるよう改善していく必要があると考えます。 |
1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。2011年に設立したしゅふJOB総合研究所では仕事と家庭の両立を希望する“働く主婦層”のべ40000人以上の声を調査・分析。2021年に独立。“ワークスタイル”をメインテーマにした研究・執筆・講演、企業の事業支援および広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。
人材派遣、紹介、アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げなど事業現場の最前線から、広報ブランディング・経営企画・人事など管理部門までを管轄。雇用・労働分野の有識者として多数のメディアに出演し、人材マネジメントから法規制まで雇用労働分野の幅広いテーマについて意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。
Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/JCAST会社ウォッチ解説者/日本労務学会員
有効回答者数:764名 ※属性質問で「既婚」または「結婚経験あり独身」と回答した女性
調査実施日:2023年5月17日(水)~2023年5月24日(水)まで
調査対象者:ビースタイル スマートキャリア登録者/求人サイト『しゅふJOB』登録者
※当リリースに関して、研究顧問 川上へのインタビューのご要望があれば広報までご連絡ください
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」そんな志のもと2011年につくられた研究所です。「女性のライフスタイルと仕事への関わり方」に対する社会の理解を高め、女性の働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/
※しゅふJOB総研公式ツイッター⇒https://twitter.com/shufujobsoken
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ
<ビースタイルグループについて>
『時代に合わせた価値を、創造する。』という存在意義 -PURPOSE- のもと、その時代の社会問題や人々の不便を革新的な事業によって解決しようと取り組んでいます。創業以来、主婦の雇用をのべ17万人以上創出してきた「しゅふJOB」や多様な働き方×ハイキャリアを実現する「スマートキャリア」、すきま時間で働く「ご近所ワーク」など人材サービス事業を主軸に、業務自動化支援にも取り組み、使命 -MISSION- 『「はたらく」をもっと、しあわせに。』を、人と仕事の適材適所によって実現してまいります。
本プレスリリースに関するお問い合わせ先
ビースタイルグループ広報担当:兒玉・川﨑
Mail:pr@b-style.net
お問い合わせページ:https://www.bstylegroup.co.jp/contact/media/
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