2023年10月19日
ビースタイルグループ
仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層の実情や本音を探る調査機関『しゅふJOB総研』(運営会社:株式会社ビースタイル ホールディングス 本社:東京都新宿区、代表取締役:三原邦彦)は、今年から労災認定基準に追加された『カスハラ』をテーマに主婦層を中心とする就労志向の女性にアンケート調査を行いましたので以下にご報告します。(有効回答数:637件)
1.カスハラの被害者になったこと「ある」51.6%
2.カスハラの加害者になったこと「ある」6.8%
3.カスハラの加害者になった経験:カスハラ被害者経験の有無別比較
4.カスハラと感じる行為「大声で怒鳴られたり罵倒される」74.7%
5.カスハラと感じる行為ランキング TOP5
6.フリーコメントより
◇寄せられたフリーコメントより抜粋(年代:雇用形態)
・カスタマーサポートは、商品やサービスに関してお客様のご要望や苦情などお困り事をお伺いして対応するお仕事のため、どこまでが許容範囲なのか線引きが曖昧な場合が多々あると思います。それでも脅迫、辱め、暴力を受けた場合は、許容範囲を越えたカスハラと思います(40代:今は働いていない)
・上司が部下を守る姿勢を見せることが必要です(50代:派遣社員)
・カスハラが増えているのは分かりますが、最近では商品や店員に関しての真っ当なクレームも「カスハラ」と片付けてしまうサービス 提供側も増えていると思います。正式な線引きをもっとメディアなどで頻繁に周知する必要があるかと思います(50代:フリー/自営業)
・窓口などで大声で強い言葉で職員に発言しているのを見たことがあるのですが、どの時点で警察に通報すればいいのかなと感じたことがありました(40代:契約社員)
・目の前で、こちらが用意した書類をバラバラに破かれた(40代:今は働いていない)
・まだ学生の時接客業のバイトをしていた時何度も怒鳴られた。当時はなぜあんなに怒るのかがわからなかったし、怒りの内容も理解出来なかったが、今思えば、お客が若いバイトを下に見ていいと思われていただけ(30代:パート/アルバイト)
・電話でのカスハラ経験はありますが、その時はひたすらお話しを聴き、申し訳ないという気持ちを心からお伝えするということを心掛けました(50代:今は働いていない)
・理不尽な要求など正当性のないカスハラは最早犯罪なのでどんどん警察などに通報すべきだと思う。同時にカスハラがあった際に従業員を守ってくれない上司/会社は淘汰されて欲しい(40代:SOHO/在宅ワーク)
・言いがかりや明らかに納得し難い要求には、毅然とした態度で接客して良いと思う(60代:今は働いていない)
・お客様は神様ではないということを幅広い年代に理解してほしい(50代:派遣社員)
・カスハラの加害者を作らない様にお客様にはきちんとした接客を心がける(50代:今は働いていない)
・フォローアップ体制がしっかりしていると安心して働けます(50代:パート/アルバイト)
・私の場合では、会社の対応が悪く、お客様の言い分はもっともなのに、間に挟まれた結果、暴言や長時間の罵倒に繋がるケースがほとんどでした(50代:派遣社員)
・法律で取り締まる方がいい 監視カメラなどでチェック必要(40代:パート/アルバイト)
・最近、生まれて初めてカスハラを受けました。当時、カスハラについて全く無知だったためうまく対応できず長時間にわたって言葉の暴力を受け続けました。その後、カスハラについて自分なりに調べて知識を得たので次回カスハラに遭っても毅然とした態度で対応しようと決意しました(60代:派遣社員)
・人によってカスハラと感じるかどうかも分かれる場合もあると思います。どのようなケースが該当して会社としてどう対応するか、個人任せにしない体制が整っている必要があると思います(50代:パート/アルバイト)
・スーパーの取引先のカスハラしてた主任は過疎地のお店に飛ばされた。ざまぁみろとスッキリしました(60代:今は働いていない)
・保険の調査員をしていた時に、お金が絡むので大声で威嚇されたり、言葉じりを取られ謝罪を要求される事があった。でも相手の言葉を言葉として心で聞かないようにしていた(60代:契約社員)
・軽度なカスハラを合わせると、1日1~2回はあります。特にラッシュアワーにレジに入ると、イライラしたお客様からの当りがキツイです。他には、年末には毎年暴力事件が発生します。お客様のお忙しい時間と、イライラしている方を避けたいのが本音です(50代:パート/アルバイト)
・理不尽なカスハラは、情報共有できるといいと思います。常習になると近所で色々起こしてると思うので(30代:今は働いていない)
・AIに相手をしてもらいたいです(40代:契約社員)
・なんでもハラスメントと言われると、どぉなんでしょぉ??店員さんやサービス提供者による行為や言動が相手を傷つけたりした場合は、何ハラスメント?と思ってしまう(40代:今は働いていない)
・お客様だからといって何でもやっていいとは限らない。質の良いサービスを受けたいと思うのであれば、働いてる人に対しても敬意の気持ちがあればお互いが気持ち良く従業員も接客もできるし、お客様にも気持ち良く買い物して頂けると思います(50代:パート/アルバイト)
・お客様は神様だと勘違いしている方がまだまだいる。小売業とお客様だけではなく、メーカーと顧客(企業)の立場で、メーカー営業を見下し、横柄な態度を取る企業がいる事も残念に思う(40代:今は働いていない)
・相手は自分が正しいと信じ込んで何を言っても許されると思ってるきらいがある。こちらがお客様に対して強く言えないのをいいことに暴走する人もいる。こちらも精神的にとても苦痛であれば退く権利がほしい(50代:契約社員)
・カスハラというジャンルができて、接客業経験者としては、良い時代になってきたと感じました。逆に、こちらが顧客の立場で、お客様センターに問合せをしたとき、たまに対応が悪すぎる人がいます(40代:今は働いていない)
・カスタマーサポートの管理職の経験者です。私の場合は、無理をせずに、対応時間としては2時間以上になったら、上層部に相談して指示を仰ぐようにしていました(50代:フリー/自営業)
・最初は“何でも~ハラスメント(~ハラ)をつければ良いわけじゃない“と思ってましたが、実際に店員として勤務してた頃にカスハラや理不尽なクレームを受けて、モラルが悪いし、こちらもそれに対してもしかしたら自分も知らぬ間にカスハラをしてしまっているかも…と不安になった(50代:今は働いていない)
・カスハラという名前になったことで、軽い印象になる。本来は暴行や恐喝といった犯罪では?(40代:正社員)
・常連客にカスハラを受けると対応が難しい(40代:パート/アルバイト)
・セクハラについてはここ20年ほどで社会的意識が大きく変化したように、限度を超えたカスハラもまた「過去に許されたものが現代では不法行為になり得る」認識が広く社会に浸透してほしいと思います(40代:契約社員)
・携帯の契約や、wi-fiの契約で、窓口で聞いていた事と違う事があった時に、電話対応してくれたオペレーターさんに強い口調で迫った事があります(50代:パート/アルバイト)
<しゅふJOB総研 研究顧問 川上敬太郎より> 今年から労災の認定基準に追加されたカスタマーハラスメント。主婦層を中心とする就労志向の女性に「これまでの経験の中で、カスハラの被害者になったことはありますか」と尋ねると、過半数が「ある」と回答しました。一方「これまでの経験の中で、カスハラの加害者になってしまったことはありますか」と質問すると「ある」と回答した人は6.8%に留まります。さらに、カスハラの加害者になった経験をカスハラ被害者経験の有無で比較したところ、被害者経験がある人の方がない人より、カスハラ加害者になった経験があると回答した比率が8倍近くにおよびました。カスハラだと思う基準は人によって異なること、またカスハラ自体に敏感か否かが、自らがカスハラの加害者になっているかどうかの認識においても大きく影響している可能性があります。 また、「あなたは、顧客からどのような行為を受けるとカスハラだと感じますか。当てはまるものがあればお教えください」と尋ねたところ、「大声で怒鳴られたり罵倒される」が最も多く74.7%。続けて順に「長時間しつこく問いただされる」「暴言をはかれる」「無理難題をつきつけられる」「威嚇されたり脅迫される」「土下座の強要などの辱めを受ける」「暴力を振るわれる」「自宅など職場外までつきまとわれる」「金品などの代償を要求される」「SNSなどで誹謗中傷される」「厳しい口調で問いただされる」「やりとりの様子を動画撮影される」と、50%を超えた項目が12に及びました。フリーコメントには、体験談を含めた様々な声が寄せられました。中には、カスハラという名前になったことで軽い印象になるとの指摘もあり、暴力など行為によってカスハラというよりは犯罪と捉えている人もいるようです。また、「お客様は神様」という言葉が誤解を招いているとする指摘も多く見られました。顧客を大切にする気持ちは大切ですが、顧客を上とする“上下の関係性”ではなく、商品やサービスを提供する側とされる側とが“互いに尊重しあう関係性”をベースにする必要があるのではないでしょうか。 |
1973年三重県津市生まれ。愛知大学文学部卒業後、大手人材サービス企業管理職、業界専門誌『月刊人材ビジネス』営業推進部部長 兼編集委員などを経て、2010年に株式会社ビースタイル(当時)入社。翌年、調査機関『しゅふJOB総合研究所』を起ち上げ所長就任。
これまでに、仕事と家庭の両立を希望する主婦・主夫層を中心にのべ約50000人の声を調査・分析し、およそ300本のレポートを配信。2021年に独立し現職の他、ワークスタイル研究家として解説記事の執筆・講演、広報ブランディング活動のアドバイザリーなどに携わる。
実務経験分野は、人材派遣・紹介・アウトソーシングなど人材サービス事業に20年以上従事し、役員・管理職として営業や新規事業の立ち上げ、広報ブランディング、経営企画、人事など事業現場の最前線から管理部門まで管轄するなど多岐にわたる。人材マネジメントから法規制まで、雇用労働分野の幅広いテーマについて多数のメディア出演などを通して意見提言を行う。男女の双子を含む4児の父で兼業主夫。
Facebookページ:『ヒトラボ』編集長(2011年~)/Facebookグループ:『人材サービスの公益的発展を考える会』主宰(2016年~)/すばる審査評価機構株式会社 非常勤監査役/JCAST会社ウォッチ解説者/日本労務学会員
<しゅふJOB総研について>
「結婚・出産などのライフイベントに関わらず、もっと多くの女性が活躍できる社会をつくりたい」
そんな志から始まった2011年設立の研究所です。ライフスタイルと仕事の望ましいバランスに対する社会の理解を高め、女性のみならず誰もが働きやすい職場をより多くつくっていくために、定期的なアンケート等の調査を実施し結果を社会に発信しています。
※過去の調査結果はこちら⇒https://www.bstylegroup.co.jp/news/shufu-job/
※しゅふJOB総研公式ツイッター⇒https://twitter.com/shufujobsoken
※しゅふJOB総研は、東京大学SSJDAに過去の調査データを寄託しています⇒http://bit.ly/2n8jHIJ
<ビースタイルグループについて>
『時代に合わせた価値を、創造する。』という存在意義 -PURPOSE- のもと、その時代の社会問題や人々の不便を革新的な事業によって解決しようと取り組んでいます。創業以来、しゅふの雇用をのべ18万人以上創出してきた「しゅふJOB」や多様な働き方×ハイキャリアを実現する「スマートキャリア」、すきま時間で働く「ご近所ワーク」など人材サービス事業を主軸に、業務自動化支援にも取り組み、使命 -MISSION- 『「はたらく」をもっと、しあわせに。』を、人と仕事の適材適所によって実現してまいります。
本プレスリリースに関するお問い合わせ先
ビースタイルグループ広報担当:川﨑・岩﨑
Mail:pr@b-style.net
お問い合わせページ:https://www.bstylegroup.co.jp/contact/media/
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