特定の業種や中小・ベンチャー企業を中心に
深刻な採用難が続いています。
今回は、ビースタイル常務取締役の宮内から採用難を乗り切り
優秀な人材を確保するための、女性・主婦の戦力化施策
組織づくりについてお伝えさせて頂きます。
求人倍率は最高値! 正社員採用・パート採用はますます困難に…
厚生労働省が発表した2015年2月の全国有効求人倍率は1.15倍。
これは、約23年ぶりの高い水準で、企業の採用難を意味します。
また、今年の春闘では上場企業を中心に賃上げが実施されるなか、
中小企業はほぼ0円と格差が拡大しました。ここからわかるのは、
今後は人材確保が厳しくなり、かつ採用力の高い会社と
そうでない会社の二極化が起きるということです。
例えば知名度も賃金水準も高い大手企業には応募が殺到しても、
そういった点で不利な面を否めない中小企業だと人材が採れない。
さらにはビジネスチャンスがある市場環境なのに人手不足で売上が伸び悩むといった、
負の循環に陥る危険性が生じるのではないでしょうか。
若手も中堅社員も減少、一体誰を採用すれば・・?
少子化に伴う労働人口の変化も、採用難に拍車をかけます。
特に30歳前後の若年層は女性であっても育児
介護休暇の取得率は高くなる一方で、結婚や育児による退社は減少。
求人を出せば人が来るというわけにはいきません。
しかしながら、ある層に注目することで人材不足を解消できます。
それが、人口が多い団塊ジュニア層である
30代半ば~40代の女性や主婦の積極的な採用です。
彼女たちが20代のころは結婚・育児退社が大半でしたが、
ライフイベントが落ち着くことで再就職を希望する声は大きくなっています。
実際のところ、若くて柔軟性のある経営者が多いIT系企業では
年齢や性別を気にせず人材を受け入れるケースが多く
短時間でも戦力となる人材だということで、歓迎ムードが漂っているようです。
一方で、女性や主婦側からすると
多くの方が希望する職種は長く働き続けられるオフィスワーク
希望する勤務日数は育児・家事との両立のために
週3日~や時短勤務が大半といった傾向も見られます。
【語り手:ビースタイル常務取締役 営業管掌役員 宮内 修】
2003年ビースタイル入社、2004年同社常務取締役に就任。
主婦層の雇用創出事業(しゅふJOBスタッフィング)を立ち上げ、
大手企業から中小ベンチャー企業までの人事・採用コンサルティング
ビースタイル社内の組織構築、人事責任者を経験。
中小・ベンチャー企業だからこそ求められる女性・主婦の戦力化
優秀な女性・主婦の潜在的な人材が眠っているということは、
採用難を乗り切る大きなチャンスです。
潜在的には約400万人の主婦が未就労の状態であり、
弊社サービス「しゅふJOB」でも
正社員経験者や管理職・専門職経験者等
多様なキャリアを持つ女性・主婦が労働市場への復帰を求めています。
この辺りのマッチングを意識することが、
人材に困らない組織作りへの第一歩になりそうです。
とはいえ、彼女たちを採用・働き続けてもらうには
企業側にも発想の転換が求められます。
大手企業に比べて給与等の待遇面で不利が生じる
中小・ベンチャー企業であればなおさらです。
まずは、組織のフラット感や個人を活かそうとする姿勢を見せること。
採用を人事担当者に任せっきりにするのではなく、
社長自らが顔を出し必要な人材に
「ウチに来てほしい」と言葉で伝えましょう。
中小やベンチャー企業であればあるほど経営者が採用に関わるべきです。
優秀な人材はトップを見て入社を判断します。
また、女性や主婦の働き方はライフステージごとに大きく変化します。
そこで、共に変化していける柔軟性を示すことも大事で、
「時短」「フレックス」「時間が選べる」「一部在宅」「家族休暇」など
多様なワークスタイルに対応できることがプラスポイントになります。
同時に、それらの実績について面接等で具体例を伝えると、より安心感につながります。
また、採用ターゲットに関しても柔軟性を持つべきです。
例えば、新卒5年目のAさんが辞めたポジションに
同業界から同じようなキャリアの人を探そうとしても
全く同じ層が採れることは稀。
むしろ、チームや会社として最大限のパフォーマンスを発揮するために
現状のメンバーと掛け合わせて、どういった人材が必要なのか考え
フレキシブルな採用・人材配置を試みる必要があります。
いずれにしろ、採用難の解消が女性・主婦にかかっていることは紛れもない事実。
すでに上手く行っている会社は、着々と優秀な人材の確保に成功しています。
早期に手を打ってはいかがでしょうか。
会社も女性も変化する。お互いに歩み寄れるかどうかが重要。
現状では、多くの企業が女性の活用やそれに伴う
マネジメントの変化が求められると自覚しつつも、
様々な理由をつけて導入に踏み切れていないというケースが多いようです。
しかしながら、それらが理由で優秀な女性・主婦層を取り逃がしているとしたら
あまりにも大きな損失ではないでしょうか。
ポイントは、彼女たちの働き方の変化に対して受容性があるかどうか。
もちろん、すべてを受け入れるのではなく、お互いに合意点を探っていけばいいのです。
女性側もキャリア志向・ライフ志向があり、
そういった点も見極めて採用や人材マネジメントすることが重要です。
また、採用難に対しては、弊社のようなエージェントの活用もお勧めです。
女性・主婦の活躍に共感を持っていただけるようでしたら、
具体的なノウハウ・施策を提供いたします。
女性・主婦の採用、戦力化でお悩みの方へ